【東京五輪】カヌー競技は水中ポンプが支える
カヌー・スラロームは川の区間内で水流と格闘しながらゲートをくぐり抜けてゴールを目指す競技。16年のリオデジャネイロ五輪の男子カナディアンシングルで羽根田卓也選手が銅メダルを獲得し、アジア大会では連覇を果たした。通常の競技は自然の川を使うケースが多いが五輪ではアクセスや観客の見やすさなどを考慮し、人工コースでの開催が増えている。東京五輪は国内初の人工競技場での開催となる。
据え付けから試運転まで完了させるポンプの工事期間は19年5月末まで。19年1月末に予定する現地への搬入に向け、米子工場(鳥取県米子市)で予備1台を含めた計4台を急ピッチで製造中だ。
水中ポンプのベースとなるのがコラム型水中軸流ポンプ。“人工の川”を造るためコース内に口径1350ミリメートル、出力350キロワットのポンプが3台据えられる。計3台で毎秒12トンの水流を生む。ポンプ納入後の保守についても、足立執行役員は「現状、都から要求はないが工事に携わった人員をすぐに派遣できる体制を敷きたい」と力を込める。
農業用水などの排水機場に据える水中ポンプメーカーの鶴見製にとってスポーツ分野への納入は今回が初。今後の同分野は「採算面も考慮した上で検討」(足立執行役員)となる。ただ国内は五輪会場以外に人工コースができる可能性が低く、海外は「メンテナンス人員の確保が難しいので参画しない」(同)としている。
