竹崎駅=頼国華さん提供

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(嘉義 14日 中央社)日本統治時代の1910(明治43)年に開業した阿里山森林鉄道の竹崎駅(嘉義県)が、修復・再利用される見通しとなった。阿里山林業鉄路及び文化資産管理処が14日、発表した。現在、シロアリ駆除などの応急措置が施されている段階で、本格的な作業は周辺の景観や安全などに配慮した計画に沿って行われる予定。同処は、100年以上の歴史を持つ同駅が往年の姿を取り戻し、地域の観光振興につながることに期待を寄せている。

駅舎が醸し出す昔懐かしい雰囲気で、ホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督の映画作品「坊やの人形」(1983年)のロケ地にもなった同駅。同処によると、駅の構内には、機関車を方向転換させるためのデルタ線など、文化的・歴史的な価値を持つ施設が今も残る。2009年に嘉義県の古跡に指定された。

阿里山林業鉄路及び文化資産管理処は、2013年から森林鉄道の運営に協力していた台湾鉄路管理局(台鉄)から業務を引き継ぐために設けられた林務局の付属機関。今月1日に発足して以来、積極的に文化資産の保護に取り組んでいた。同処によると、竹崎駅の待合室や切符売り場、事務所のほか、機関車や線路、ホーム、デルタ線なども保存の対象になるという。

(黄国芳/編集:塚越西穂)