REALFORCE第2世代テンキーレスが3月14日発売。入力高変更機能などR2で導入された新仕様を継承
東プレが高級キーボードREALFORCE(リアルフォース)の新シリーズとなる『REALFORCE TKL』8モデルを発表しました。8機種とも、昨年10月に発表された第二世代仕様『REALFORCE R2』のテンキーレス版という位置づけ。ゲーマーやマウスの面積を優先したいユーザー待望の機種がついに登場します。

発売は3月14日、価格はオープンプライス。R2テンキー付きモデルの価格が1万9800円から2万4800円(税別)であり、第一世代ではテンキーレスモデルもほぼ同等の価格帯だったことから、今回のモデルもこれに近い価格帯と思われます。

8モデルの内訳は、4グレード×本体色(とキー押下圧など)2種という構成。上位2モデルにはR2(とゲーム用モデル)で評価の高い、キーの反応位置を3段階から選択可能となる、ユニークな『APC機能』を搭載します(詳細は後述)。



前世代からの変更点は多くありますが、とくに大きな変化は、昨今のキーボードでトレンドとなっているコンパクト(ナローベゼル)デザインを採用した点。



これにより、現行モデルとキーの大きさを変えずに(キーピッチはいわゆるフルサイズの19mm)、16%底面積を縮小しています。なお、テンキーを削減した分の底面積縮小効果は、テンキー付きR2に比べ8.6cm/約20%。大抵のマウスを置けるスペースとなります。

合わせて外観も「レトロチックなデザイン」(テンキー付きモデルの発表会での東プレ側コメント)から一新。すっきりとした印象を与えるものとなりました。



最大の特徴であるAPC(Actuation Point Changer)機能とは、キー単位で反応位置を1.5mm、2.2mm、3mmの3段階から選択できるというユニークな機能。

個人の押しクセやその日の体調などに合わせて、素早く反応させたいキーは浅くし、指の移動距離と反応速度を上昇。対して反応を鈍くしたいキーは深くしてミスタイプを防げる......という、非常にマニアック、かつヘビーユーザーには便利な機能です。

東プレでは「通常の2.2mmから1.5mmに設定することで、理論上は最高25%高速入力が可能になる」とアピールします。

なおテンキー付きモデルでは、APC設定と音量、メディアコントロール用に専用キーを搭載していましたが、TKLシリーズではキー数の減少により矢印(カーソル)キーとFnキーのコンビネーションとなりました。



加えてAPC搭載モデルでは、キーの反応を浅くした場合の効果を高めるべく、キーの押し込みを物理的に制限できるキースペーサーも用意。2mm厚と3mm厚の2種類が付属します。

これを底に敷くことで(すべてのキートップを外す必要がありますが)、キーストロークを物理的に短くでき、さらなる高速入力が可能に。またクッションとなることで底打ち時の反動を低減、また静音化にも効果を発揮します。



もちろん、テンキー付きモデルで導入された新仕様は継承。上述のAPC機能に加え、幅80mmと現行モデル比1.7倍となる大型スペースキー、LEDの色(7色から)と輝度調整機能などを搭載します。

高級キーボードREALFORCEが世代交代。狭額縁設計採用、反応位置調整機能も搭載




細かながら使い勝手や耐久性を左右する改良点も、テンキー付きから継承します。面積を現行4倍に増やして位置ずれを防ぐ脚部ラバーや天面(奥)側に増設されたケーブル取り出し口、さらに設置場所によっては第一世代モデルでの弱点ともなった内部鉄板のサビを防ぐ防錆塗装加工など、第二世代としての主要改良点はそのまま。

もちろんキースイッチは、東プレオリジナルの「静電容量無接点方式」を継承。公称打鍵回数5000万回以上と群を抜く耐久性、慣れると離れられなくなる「入力途中から引き込まれるような」キータッチに加え、押下距離に対するマージンの広さを活かし、APC機能の実現にも寄与しています。



モデルごとの構成は、以下の通り。下位3グレードのキー押下圧は、本体色がアイボリーのモデルでは、打鍵する指によって30g/40g/55gを分けたシリーズ伝統の「可変重」タイプ、ブラックが全キー45gとなります。またキーの印字加工やかな表記のあり、なしなども分かれます。
REALFORCE TKL......ベーシックモデル。キー押下圧は本体色別に2種類REALFORCE TKL S......打鍵音を抑えた静音モデル。キー押下圧は本体色別に2種類REALFORCE TKL A......APC機能搭載モデル。キー押下圧は本体色別に2種類REALFORCE TKL SA......APC機能と静音キー搭載「全部入り」。キー押下圧は30g固定

本体サイズは全モデル共通で、369×142×30mm(幅×奥行き×厚さ)、本体重量は約1.1Kg。接続インターフェイスはUSB(タイプA)で、ケーブル長は約1.7mです。

このようにREALFORCE TKLシリーズは、REALFORCE R2で改良された点をまるまる盛り込みつつテンキーレスとした、テンキーレス派待望のモデル。もともと日本ではテンキーレス版の人気が高かったこともあり、今回も(価格を除けば)これを選んで間違いなし、的な超定番となりそうです。

関連記事:原稿書きが速くなった!? 東プレの『REALFORCE91UBK-S』:超個人的ベストバイ2017 (2017年12月)