東京・多摩地区や横浜市内などをドライブしていて、「きぬた歯科 インプラント」とある大きな看板をいくつも見て、強烈な印象を受けた人は多いかもしれない。

印象が強いのは、院長の顔写真がデカデカと看板に出ているからだ。その理由について、Jタウンネットは、横浜のきぬた歯科に取材して話を聞いた。

八王子から横浜まで走ると、院長の顔が変わるとの声


「きぬた歯科」の大きな看板はよく目立つ(横浜市内のJR東神奈川駅前で)

ツイッター上などでは、国道20号線などをドライブしていると、院長の顔写真が大きく出た「きぬた歯科」の看板をいくつも見ると、驚きの声が上がっている。しかも移動するにつれて、「いつのまにか人が変わってるんだよ」との声もある。

一体、どういうことなのか。JR横浜線・鴨居駅近くにある「きぬた歯科」に2018年3月5日、Jタウンネットが取材すると、きぬた久和(ひさかず)院長(53)は、看板を始めた経緯について次のように説明した。

兄の院長が「患者が安心できる」と10年前に始める

「海外へ行くと、カッコよくもない社長の顔写真が看板に使われていました。日本でも、著名な芸能人の顔写真が看板に使われているのを見て、インパクトがあるなと思ったことがきっかけです。院長の顔が出ていると、患者が安心できるかなと思って、10年ほど前に始めました」

横浜市内の中心部に看板を出したところ、大きな反響を呼んで、ほかにも看板を出した。その2年後ぐらいに、八王子市内で同名の歯科の院長をしている弟(51)も同様の看板を出し始め、お互いに競争するように数が増えていったという。

久和院長の顔写真付き看板は、現在では、30〜40もあるそうだ。弟も、八王子市内などに100前後の顔写真付き看板を設置しているのではないかとしている。

看板では、久和院長は、キリッとした顔で、目線をこちらに向けている。「もっとなぜニコニコ笑わないのか」と言われることがあるそうだ。しかし、「真面目そうな方がインパクトありますし、目線で目を引くことができます。弟ほどはいかないかもしれませんが、今後も増やしていこうかなと思っています」と話している。