飲食店として再利用されている旧豊田村指導所

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(花蓮 11日 中央社)東部・花蓮県で日本統治時代から100年余りの歴史を誇る建物が修繕を経て、飲食店として再利用されている。同地に多く暮らす客家人に伝わるグルメ、米粉麺の「米苔目」が味わえる名所として人々から親しまれている。建物を管理する豊裏社区発展協会の黄漢宏理事長は、店で出される米苔目は地元の古老ら直伝の味だと自信を示し、今後も地元の雇用創出や客家グルメの推進に努めていきたいと意気込んだ。

同地は日本統治時代の移民村があった場所。建物は1913(大正2)年、移民村の移民指導所として建設され、土地の配分や農耕、女工、兵役などの事務管理を行っており、重要な役割を担っていた。村には当時、日本人の農家866人が登録されていたという。

2013年、同県文化局が歴史的建造物に指定、修繕が施された。建設当時はかやぶき屋根だったが、劣化が激しかったため、瓦屋根に付け替えられた。2017年、労働部(労働省)からの認可を得て公益目的事業として米苔目を販売する店に生まれ変わった。

店は日本統治時代の尋常高等小学校を起源とする豊裏小学校のそばにある。同校では昨年、剣道場の復元工事が完了し、当時の面影を今に伝えている。

(李先鳳/編集:楊千慧)