起業後進国・ニッポン、高校までに“ベンチャースピリット”を育む教育を
投資金額はリーマン・ショックの翌年度(09年度)で底を打ったのを機に、現在は回復傾向にある。政府や関係機関がスタートアップ企業に対する支援に乗り出したり、事業会社がベンチャー投資を積極的に実施したりしていることなどが背景だ。
国内向け投資額は前年度比24・9%増の1092億円となり、13年度以降は堅調な伸びを示す。投資件数は1108件と同16・1%増えた。
業種別でみると金額ベースで「IT関連(パソコン・モバイル・通信など)」が約半数を占め47・0%。次いで「バイオ、医療、ヘルスケア」が23・5%。「IT関連」は、金融とITを融合したフィンテックやIoT(モノのインターネット)、人工知能(AI)といった成長分野の投資がけん引したが、前年度から4・9ポイント下落し「アプリを含めスマホへの投資はほぼ一巡した」と見る向きも多い。
一方、1件当たりの平均投資金額が大きい「バイオ、医療、ヘルスケア」は4・8ポイント増加と伸びが目立つ。17年度の国内ベンチャー投資額について、市川隆治理事長は「今後も着実に増えると見ている」と分析する。
日本のVCによる海外向けの投資は2・4%増の429億円だった。北米、欧州への投資が増加したが、中国への投資は減少した。米国向けはコンピューター、バイオ関連が増えた。欧州向けは、15年度は「IT関連」のみだったのに対して16年度は「バイオ、製薬」「金融・不動産、法人向けサービス」が加わり、業種の広がりが見られた。
米国、欧州、中国、日本の4地域におけるベンチャー投資を国際比較すると、日本(1529億円)は海外を大きく下回る。米国は7兆5192億円。中国は2兆1526億円、欧州は5353億円と続く。米国は前年をピークに金額・件数ともに減少したが、全米で急成長を遂げつつあるスタートアップ企業の新製品開発に向けた投資が旺盛。他の地域は横ばいだった。
