日本ハム・大谷翔平【写真:田口有史】

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来季へ最大の課題は「ローテ強化」、岩隈とは「縁を切る可能性が高い」

 今オフにもメジャー移籍に踏み切ると見られている日本ハムの大谷翔平投手について、マリナーズが獲得すべきと米メディアが訴えている。米国最大の移籍情報サイト「MLBトレードルーマーズ」は、先発ローテーションの再建が急務と指摘。大谷が加入すれば、すぐにローテ2番手になると予想している。

 来季へ向けて、各チームに必要な3つのポイントを掲げる特集記事。マリナーズについては「ローテーションの強化」が真っ先に挙げられている。

 記事の中では、今季、負傷でシーズンの大半を棒に振った岩隈久志投手が退団する可能性を指摘。「肩に構造損傷を負ったことで、マリナーズはかつて素晴らしかった岩隈と縁を切る可能性が高い」としている。来季のローテで確定しているのはヘルナンデス、パクストン、そしてシーズン途中にカージナルスから獲得したリークのみだという。若手の起用や、FA選手獲得の可能性にも触れた上で、“大谷獲り”を強く訴えている。

「もちろん、日本のスター、大谷翔平をマリナーズの選択肢として考慮しなければ怠慢だろう。新労使協定が大谷の収益を抑えるものの、いまだ彼はこのオフにメジャー移籍すると予想されている。右腕エースの左打ちスラッガーがどこと契約するかは予測困難だが、それは過去に日本生まれの選手を引き当てる幸運(数人挙げてもイチロー、佐々木、岩隈など)に恵まれているマリナーズを助けるだろう」

マリナーズDHはクルーズが君臨も「大谷に長期のDHでの打席をオファーするかも」

 マリナーズが日本人に縁があることも指摘。獲得できれば、ヘルナンデスに次ぐ先発ローテ2番手候補に「すぐになる」としている。一方で、マリナーズにはネルソン・クルーズという不動のDHがいるため、二刀流での起用については制限があると分析。ただ、将来を見据えれば大きな問題にはならないと、記事では見ている。

「大谷の去就先では打席を集める機会が重い因子となりうるが、ネルソン・クルーズがDHを保持した状態ではマリナーズは来季、ときおりの代打以外には何も彼に保証できないだろう。クルーズは2018年以降の契約下にはいないため、もし彼への提案となるなら球団はもしかしたら大谷に長期のDHでの打席をオファーするかもしれない」

 大谷獲得を狙う球団は、やはりメジャーでの二刀流継続を条件の1つとして、交渉にあたる必要がありそうだ。

 メジャー挑戦を表明すれば、空前の大争奪戦となることは確実。多くの日本人選手が活躍してきたシアトルで、大谷が躍動する可能性はあるのだろうか。(Full-Count編集部)