中国メディア・今日頭条は22日、「心を穏やかにして日本を見てみよう」とする記事を掲載した。「日本」と聞くとついつい政治や歴史問題と結び付けてイメージしてしまいがちな中国のネット世論だが、冷静に日本を観察した時に見えてくるのはどんなイメージだろうか。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国メディア・今日頭条は22日、「心を穏やかにして日本を見てみよう」とする記事を掲載した。「日本」と聞くとついつい政治や歴史問題と結び付けてイメージしてしまいがちな中国のネット世論だが、冷静に日本を観察した時に見えてくるのはどんなイメージだろうか。

 記事はまず、日本は世界的に一流の先進国ではあるものの、パッと見た感じでは中国の都市ほどの華やかさがなく、現代的な建築においても中国の方が世界をリードしている印象を覚えると紹介。そのうえで「本質を見てみると、決して新しくないインフラのもとで穏やかに営まれる国民生活から、日本というのは強さを内に隠した国であることがはっきりとわかる」とした。

 そして、「内に秘めたる日本の強さ」を示す事象として、社会秩序がしっかりしていて人が人を騙すような現象が社会に根付かないこと、国民生活が保障されていることで貧富の差が小さいこと、対外的に見ても世界的な影響力や国民の総合的な素養といった点で多くの賞賛を得ていることを挙げている。

 記事はまた、今から45年ほど前の1970年代に日中両国の政治化が努力して友好関係を築き、日本の援助のもとに中国の現代化が進んでいったと紹介。現在では中国が日本に代わって世界第2の経済大国になったが、日本も約40年前の面影を残しつつ、決して停滞することなく経済、技術力において世界のトップを走り続けてきたとした。

 そして、「40年前は冷戦と平和的発展がせめぎ合う時代だった。しかし、今は平和と発展が主体となっている。それゆえ日中間の争いは過去に比べてより解決しやすい環境になっているはずだ。それなのにどうして軽々しく戦争などという言葉を口にするのか。平和があってこそ両国の発展と進歩があり、人びとの幸福があるということを歴史が証明している。日中両国の人びとが恒久的な平和を望んでいるものと信じている」と論じている。

 記事の話は「きれいごと」なのかもしれず、現代の日中関係は様々な状況や要素が複雑に絡み合ったうえで成り立っているのかもしれない。しかし、互いの政府が平和的な問題解決を望み、互いの国民が恒久的な平和や友好関係を望んでいることを信じようとする努力は止めてはいけない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)