少女マンガ雑誌『りぼん』を、購入していたアラサー女性は多いのではないだろうか?

1994年に少女マンガ史上最高の255万部という発行部数を記録し、未だに破られていない『りぼん』。そんな全盛期に『りぼん』を購入していた250万乙女たちもいまやアラサー世代である。



今回は、『りぼん』にはまったアラサー乙女たちに、オススメのイベント『LOVEりぼんFUROKU 250万乙女集合! りぼんのふろく展』を紹介しよう。

ふろくの原画も展示! りぼんのふろく1000点


明治大学米沢嘉博記念図書館で開催されている『LOVEりぼんFUROKU 250万乙女集合! りぼんのふろく展』。



本イベントは、京都国際マンガミュージアムで昨年末から今年にかけて開催されたイベントの、東京開催。1期(2月18日〜3月13日)、2期(3月17日〜4月10日)、3期(4月14日〜5月8日)、4期(5月12日〜6月4日)の4つの期間に分けて、これまでの『りぼん』のふろく1000点を展示している。

『りぼん』の発行は1955年だが、それ以前に光文社から発刊されていた少女雑誌『少女』などのふろくも展示。そこからはじまり年代別に、レターセットや、ノート、トランプなど紙モノのふろくが並べられていく。

80年代〜90年代にかけては吉住渉先生の『ママレード・ボーイ』や、矢沢あい先生の『天使なんかじゃない』、『ご近所物語』、水沢めぐみ先生の『姫ちゃんのリボン』、藤井みほな先生の『GALS!』、小花美穂先生の『こどものおもちゃ』などアラサー世代の乙女たちには懐かしい作品が満載だ。



2001年以降は、日本雑誌協会によるプラスチックや、金属を使ったふろくの流通に関する規制緩和が行われたため、ステーショナリーセットや、CD-ROM、漫画家デビューセット、財布など、よりゴージャスに変貌したふろくを見ることができる。




また、ふろくだけではなく、ふろくの原画も一緒に展示してある。今回取材した1期では、『星の瞳のシルエット』の柊あおい先生、『ときめきトゥナイト』の池野恋先生、『ちびまる子ちゃん』のさくらももこ先生の原画とふろくが並べられていた。



2期では、水沢めぐみ先生、吉住渉先生、3期では、再び柊あおい先生、4期では高須賀由枝先生、矢沢あい先生の原画が展示される予定だ。

その他、アラサー乙女には懐かしい『ふろくファンルーム』コーナーも。本イベントの感想などが、書かれており、熱いコメントで溢れていた。



貴重な裏話満載のトークイベントも開催!


期間中には、トークイベントも行われている。

取材を行った3月4日には『トミーのくねくね横丁リターンズ』と題されたトークイベントが行われていた。登壇者は『りぼん』編集長 冨重実也さん、聞き手は明治大学国際日本学部准教授 宮本大人さん。



今回のトークイベントでは、全盛期に小花美穂先生、矢沢あい先生、藤井みほな先生などを担当していた冨重さんが、90年代から現在までの『りぼん』の裏話や、ふろくの変遷などについて話してくれた。

また、今回、トークイベントのタイトルにもなっている『トミーのくねくね横丁』とは冨重さんが、『りぼん』に配属されてすぐの頃に担当していたページの名前だ。

新入社員である冨重さんがトミーとして登場。ゲストインタビューや、読者投稿などを掲載していた。アラサー乙女のりぼんっ子にはおなじみのコーナーだろう。

冨重さんは「少女マンガ雑誌なのに、1回目のゲストインタビューは関口宏さんで、2回目は嘉門達夫さんなんですよね。さすがに、当時の副編集長から、お前誰が読んでるか考えてゲストを選べ! って、怒られました」と、『トミーのくねくね横丁』でのエピソードも語ってくれた。



全盛期の読者には、たまらない内容ばかり。2時間という長さであったが、まだまだ聞いていたいという参加者も多かったのではないだろうか。

また、トーク中には、最新のふろく事情も話してくれた。現在は、ペンケースやミニポーチ、バックなど、昔の応募者全員大サービスと変わらない品物がふろくとなっており、豪華なものが多いのが特徴だ。








毎回、このような豪華なふろくがついてくるのだから、その進化に驚く人も多いだろう。「今の子供たちがうらやましい!」という、アラサー乙女からのため息が聞こえてきそうだ。

展示、トークショーと、盛りだくさんの本イベント。全盛期のりぼんっ子なら、誰しもが満足する内容となっている。りぼんを読んでいた時代がある人は、ぜひ足を運んで、懐かしい気分にひたってみてはいかがだろう。
(舟崎泉美)

『LOVEりぼんFUROKU 250万乙女集合! りぼんのふろく展』
■会場:米沢嘉博記念図書館1階展示室
■期間:2017年2月18日[土]〜2017年6月4日[日]
火・水・木曜日は休館(祝日の場合は開館)
※特別整理などで休館する場合があります。