写真は「Akiko Wada BEST HIT COLLECTION」より

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 SMAPの大逆転出場に期待を残す『NHK紅白歌合戦』だが、出場するしないは芸能人にとって死活問題。その意味で、今年ついに落選を突きつけられた和田アキ子(66)は“紅白出場歌手”の金看板を失い、歌手生活を不安視される1人だ。ところが、本人の受け取り方は周囲が想像しているものとはまるで違うという。

「今年の紅白出場者が発表された11月24日、同時に和田の落選が業界内外を駆け巡りました。もともと落選濃厚と見られていたものの、和田サイドはギリギリまでNHKに対して必死の売り込みをかけていたので、多少の期待は残っていた。しかし、そんな営業活動も虚しく、和田は落選となってしまい、当初は本人もさぞ落ち込んでいるだろうと思われました」(テレビ局関係者)

 ところが、和田は自身のラジオ番組『ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回』(ニッポン放送)で、

「今年はね、(紅白を)特に見たくはない」
「NHKだけスクランブルかけてほしい」

 などと、自分を落選させたNHKを“拒絶”するような発言を放ったのだ。

「自身の情報バラエティ『アッコにおまかせ!』(TBS系)でも、毎年紅白のニュースを取り上げていたのに、今年はわざとらしいほどに一切触れていません。実は、本人は落ち込んでいるというよりも、むしろ相当な怒りをNHKに対して向けているようです」(前出・関係者)

 怒りのあまり、紅白の話題を避けているとのことだが、かといって、NHKと決別する気もないようで周囲を困惑させている。

「紅白の常連でもある和田は、顔見知りのスタッフも多い。そのため急に突き放されたかのような気分になってしまったのでしょう。しかし今年出場できなくても、来年のカムバックの可能性は十分にあった。紅白批判発言は、その可能性を自ら潰してしまうことになる」(前出・関係者)

■「来年は出るという約束がある」和田アキ子が吹聴?

 芸能関係者が和田の心情を代弁する。

「細川たかし(66)が”世代交代”を理由に紅白からの卒業宣言をするなど、落選者にもそれぞれドラマがあるものの、和田はスタッフに『何でアイツもコイツも出て、自分が出られないのか』と当たり散らすほど、未練タラタラのようです。また、周囲に『今年は落ちたけど、来年は出るというNHKとの約束がある』といった負け惜しみを漏らしているとも。本当にそんな約束が交わされているのかは不明ですが、はやくも来年のことを考えるなど執念を燃やしています」(前出・関係者)

 そもそも和田に対しては、近年ヒット曲もなく出場しても同じ曲ばかりを歌っているという批判が多かった。そんな中で聞こえてくる”紅白への恨み節”には周囲も困惑しているようだ。

「世代交代だとか言われていますが、ヒット曲さえ出せばピコ太郎のように紅白に選ばれるのは明白。悔しさの余り、和田はそんな基本的なところが見えなくなっている。スタッフに当たり散らしたり困らせるのではなく、新曲を売るための努力をしたほうがいいのに……といった皮肉の声も周囲から聞こえてきます」(前出・関係者)

 和田の“遠吠え”はいったい誰の共感を呼ぶのだろうか。もう一度、歌手としての本分を考えてもらいたいものだ。

文・海保真一(かいほ・しんいち)※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。