「イケメン」なのに何かが違う…? 間宮祥太朗が抱える“違和感”の正体
『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』で間宮祥太朗が演じるのは、ウシジマに激しい憎悪を抱く凶悪なモンスター、鰐戸三蔵(がくと・さんぞう)。その容貌は衝撃的で、異様。目の前にいる端正な顔立ちの間宮と結びつけるのはなかなか困難だ。インタビュー中「イケメン」「二枚目」という言葉を伝えると、「いじられてるようにしか思えないんだけど」と笑う。本人の過小な自己評価はともかく、その“ただのイケメンではない”個性が、間宮の演技の振り幅を広げているのは間違いない。

撮影/川野結李歌 取材・文/新田理恵 制作/iD inc.



三蔵の持つ“凶悪なエネルギー”を表現できたら



――三蔵は容貌も強烈で、映画のエンドクレジットを見て「間宮さんだったの!?」というぐらい特殊メイクで変貌を遂げていらっしゃいます。この役をオファーされたとき、どう思いましたか?

まず、『闇金ウシジマくん』に出ること自体が結構驚きだったんです。シリーズで何作品も作られていて、自分は出ることないだろうなと思っていたので、お話をいただいて「ウシジマに出られるんだ!」って嬉しく思いつつも、『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』だと聞いて「滑り込みセーフだな」と(笑)。役名を聞いて、三蔵は原作でも人気のキャラクターなので、ファンに叩かれるんじゃないかなぁとは思いましたね。



――ぶっちゃけ、間宮さんのような端正なお顔の役者さんを、なぜこの役に…? と思うほど、異様なビジュアルに仕上がっていました。

僕自身はこういう役はすごく面白いなと思いますし、ビジュアルイメージができあがっているキャラクターなので、あまり何も考えずに、三蔵の持っている暴力的なエネルギーを表現できたらいいのかなと思いました。

――主演の山田孝之さんにインタビューさせていただいたとき、ウシジマはどういう人間かを探っていくというより、キャラクターとして創造していたとおっしゃっていました。三蔵もウシジマと同様、劇画的なキャラクターですが、演じるにあたり心がけたことは?

やっぱり一番はビジュアルイメージに負けないっていうことですね。あれだけビジュアルを完成度高く作り込んで特殊メイクしてるのに、中身のエネルギーがそこに達していないと薄ら寒い結果になってしまうので。たとえば、声だったり、目線だったり…逆に言うと、今回はそれしかないんですけど(笑)。ビジュアルに対して、表情的な部分は目線ひとつでそのレベルに達していないといけない、中身のエネルギーがちゃんと伴うようにしなきゃと思いました。




――内面については、あまり人から共感されるキャラクターではないですよね。

三蔵は一本線なんですよ。暴力と、憎しみと。あとは、「ウシジマ」って聞いたら発作のように怒り狂ったり、(兄の)一(はじめ)に何か言われたらすぐ「あ、そっかそっか」ってなるところとか、人間なんだけど動物的な部分がある。だから孝之さんもおっしゃるように、確かに「ここはこういうシーンだから、こんな気持ちを作って演じよう」とかは特に考えなかったですね。

――山口雅俊監督とは、なぜこの役が間宮さんだったのか、何かお話されましたか?

特に聞いてないですね。なぜですかね…顔がキツいんじゃないですか?(笑)



――目力でしょうか。

目しか見えてないですからね(笑)。あとは声が大きいからかなぁ。

――間宮さんは普段から、起用理由は気にならないものなのですか?

あえて聞かないわけではないですけど、聞くと引っ張られると思うので。「この役、なんでだろう?」って気にするより、スッと入れたほうがいいので、そこは気にとめてないですね。それこそ、『ライチ☆光クラブ』のときも「なんであんな、“少女のような”って言われる美少年の役が俺に来たの?」って思ったけど(笑)、気にしてたらこの仕事はやっていけないので。



世間の括りはイケメン俳優…でも「二枚目役がこない」!?



――間宮さんもそうですが、最近の若い役者さんには、主役だったり脇役だったり、ヒーローだったり悪役だったり、ときには性別の差も越えて、ボーダーレスに役を演じられる方が多い気がします。何か役を選ぶときのこだわりはありますか?

いや、ないです。仕事は基本的にマネージャーが決めているので、僕は何も言っていませんから。あんまり羞恥心がないので、求められればどこでも出します(笑)。

――(笑)。

ホントに何でもいいというか。別に意識的に役の幅を狭めないため…とか自分で思っているわけではなくて。面白いことはもちろんやりたいですけど、自分の基準がすべてかって言われたらそうでもないと思うので。




――いろんな人が、それぞれいろいろなイメージで間宮さんのことをご覧になっているかもしれませんよね。でも、たとえば『高台家の人々』で兄弟役をされた斎藤 工さんに一時期「セクシー」というイメージが定着したように、特定のイメージがついたあかつきには打ち消したくなるのでは?

それは工さんに突出した色気があったからだし、王子様みたいなイメージが長く続いている人は、そういう部分にずば抜けている魅力があったからだと思うんです。自分には、そういう部分は見当たらないので、大丈夫かなって思っています。



――とはいえ、才能と容姿に恵まれた方がひしめき合っている世界ですから、生き残っていくためには、ある程度の自信や「ココだけは負けない」みたいな確たるものが拠り所として必要なのかなと想像するのですが…。

ないですね…。例えば、ここで「イケメン度は負けない!」って言ったとしても(笑)、山崎賢人さんにはそもそも負けてるし、「男らしさ」って言うと、それこそ孝之さんとかめちゃくちゃ男らしいですから。自分が何か勝ってる部分を考えても、1個もないですね。

――視聴者目線で言わせていただくと、間宮さんは間違いなくイケメンですし、今日お会いしても二枚目だなと。

でも、僕、二枚目の役、やってないですよ。




――……なぜでしょうね?

そういうことですよ! そういうことなんですよ!(笑) みなさん括りとして“イケメン俳優”のところに「お前も入れとくか!」みたいな感じで分類してくださってるんですけど、実際そうではないから、そういう役がこないという…。

――そう言われてみれば。何が邪魔をしているのですかね。

内面じゃないですか? 私生活でイケメン扱いはされてないし、連ドラなんかで若い女の子たちがいっぱい出演してる作品に入っても、「あ、間宮くん、カッコいい」みたいな雰囲気に一度もなったことないですし。だから、そういうことなんですよ!(笑) つまるところ。



――今後考察してコラムでも書きたいですね。「イケメン俳優・間宮祥太朗に二枚目役がこないのはなぜか」。

さっきの「ココだけは負けない」という話で言うと、イケメンというところに属しつつも、「ん…? コイツ違う」感っていうのは、他の方より出てるんじゃないでしょうか。

――なるほど、何かひっかかる違和感がある…。

「えーっと、お前は…うん?」っていう(笑)。

――(笑)。その違和感は、磨かれるとすごく光るかもしれないですね。

そうですね。あとはやっぱり、塩顔が流行っているこの御時世、イケメン枠に入れていただきつつも、流行と逆の顔をいっているので、ここでも「ん?」っていうクエスチョンマークが(笑)。時代が俺に追いつくのを待ちます!(笑)



お笑いが大好き! プライベートな時間の過ごし方



――最近の間宮さんの至福の時間は、何をしているときですか?

バラエティ番組を見ているのが好きです。家でひとりでいる時間に、笑いがあるのは素晴らしいことだと思うし、なんかそれだけで幸福感に満たされます。

――好きな番組はありますか?

「この人が出てるから」とかではなく、番組欄を見て気になるものがあったら全部予約して見てはいますね。

――それはかなりの番組量になりそうですね。

お笑いが好きな友だちと話していて、トリオとかコンビで、よく「○○じゃないほう」って言われる、名前をなかなか出してもらえない人っているじゃないですか。僕、全部わかるんですよ。めっちゃ見てるので。家でキビキビ何かしたり、ストイックにトレーニングしたりというより、ダラダラしてるのが好きなんでしょうね(笑)。




――今回の撮影では、“間宮祥太朗のお部屋へようこそ”みたいなイメージで撮影させていただいたのですが、ご自宅に人を招くとしたら、飲みものは何を出しますか?

僕の家は、結構人が来るんですよ。家で飲むことが多いので、友だちが来る途中に買ってきてくれることが多いです。家にあるお酒は焼酎とか。「じゃあ、うちでコーヒー飲む?」みたいなくだりはないです(笑)。でも、野菜ジュースはAmazonプライムで箱買いをしています。

――健康にも気をつけて…。

一応、帳尻合わせをしてるんですよね(笑)。

――最後に、今後の目標を教えてください。

もうちょっと需要のある俳優になること。

――もう十分あるじゃないですか!

全然そんなことないです! もっとこう、「あ、間宮祥太朗ね」って言われるように。もうちょっと需要を増やすぞ!



【プロフィール】
間宮祥太朗(まみや・しょうたろう)/1993年6月11日生まれ、神奈川県出身。O型。2008年にドラマ『スクラップ・ティーチャー〜教師再生〜』(日本テレビ系)で俳優デビュー。『ニーチェ先生』(Hulu)で初主演を務める。主な出演作は、映画『ライチ☆光クラブ』、『高台家の人々』、『黒い暴動』など。NHK海外ドラマ『戦争と平和』に声の出演中(アンドレイ役)。待機作に、映画『トリガール!』(2017年秋公開)などがある。
【Twitter】@shotaro_mamiya
【Instagram】@shotaro_mamiya


■映画『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』
10月22日(土)全国ロードショー!
http://ymkn-ushijima-movie.com/


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★★間宮祥太朗さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント★★

今回インタビューさせていただいた、間宮祥太朗さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

■応募方法:ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT


■受付期間:2016年10月25日(火)12:00〜10月31日(月)12:00

■当選者確定フロー
・当選者発表日/11月1日(火)
・当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 (個人情報の安全な受け渡し)のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
・当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから11月1日(火)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただきます。11月4日(金)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。

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