そうだったんだ!栄養士が「風邪かな?」と思ったときに選ぶ食べもの3つ
この間まで30度を超えていたのがウソのように気温がガクッと下がって、朝晩は肌寒さを感じるようになりました。急な気温変化で体調を崩していませんか? 筆者自身はもう何年も風邪を引いていませんが、もちろん栄養士だって風邪を引くこともあります。
そこで今回は、風邪のひき始めにとりたい食べものを3つご紹介します。
■1:豆腐でたんぱく質を補給
風邪は風邪の菌が体の中で増殖して悪さをしている状態。その時、体内では白血球が風邪の菌を撃退すべく、激しい戦いを繰り広げています。
白血球のもとのひとつはたんぱく質。風邪を水際でやっつけようと思ったら、しっかりとたんぱく質を補給することが欠かせません。
しかし、体の中は敵を攻撃することでエネルギーを使っているので、消化に余計な労力は割きたくありません。そんな時は、脂が多い肉よりも、豆腐のように“あっさりした”たんぱく源が好ましいのです。
■2:大根おろしに医者いらず
昔から“大根おろしに医者いらず”と言われるぐらい、古くから滋養のある食べものとして知られていた大根。そんな大根に含まれるビタミンCや辛味成分のイソチオシアネートは、白血球の働きを高める働きがあります。また、イソチオシアネートには殺菌作用もあるため、喉の痛みを鎮めてくれるとも言われます。
オススメは大根おろし。大根おろしにして生でとると食物酵素も一緒にとれるので、食べたものの消化を助けてくれます。粘膜を健康に保ち、免疫力を高めるβカロテンを多く含む春菊や人参、ほうれん草などと和え物にしたり、お粥の上にかけたりしても美味しいですよ。
ちなみに、有効成分は皮に多く、すりおろして時間が経つと減ってしまうので、食べる時はよく洗って皮ごとすりおろし、時間を置かないようにしましょう。
■3:発酵食品で腸を元気に整える
腸は免疫機能の大きな部分も司っている臓器です。そしてその免疫機能には、腸内環境が良好であることが関係していることがわかっています。
その腸内環境を整えてくれるのが発酵食品です。さらに嬉しいことに、発酵食品は微生物の力で栄養素が分解されているので、消化にも良いのです。
納豆なら同時にたんぱく質も補給できますし、味噌や酒粕、塩麹などの調味料、糠漬けや甘酒も使えば手軽に発酵食品を取り入れられますよ。
いかがでしたか? 気をつけていても風邪を引いてしまうこともありますよね。そんな時は悪化しないように早めに対策して治すことが大事です。今回ご紹介した食べものが、きっと力になってくれるはずですよ。
【筆者略歴】
※ 圓尾和紀 ・・・ 管理栄養士。総合病院勤務を経て予防医療を志し、独立。和食素晴らしさを伝える活動と、“不自然な食べもの”にあふれた環境で、定期的に身体をリセットする目的からファスティングを取り入れた生活の提案を行う。カラダヨロコブログ。
【画像】
※ eeepblue / Shutterstock