リサイクルを意識した「シアタープロダクツ」17年春夏コレクション発表

写真拡大

 デザイナー武内昭と藤原美和が手がける「シアタープロダクツ(THEATRE PRODUCTS)」が10月12日、原宿のVACANTでモデルとマネキンが混在したインスタレーション形式で2017年春夏コレクションを発表した。テーマは宝の山を意味する「ゴールドマイン(GOLDMINE)」。様々な国から流れ着いた漂流物に新たな価値を見出し製作した。 リサイクルを意識した「シアタープロダクツ」17年春夏の画像を拡大

 「漂流物がたまってできたゴミの山は、ある人にとっては不要なものでゴミかもしれないが、違う人から見ると宝物にもみえる」と藤原。流れ着いた物の元々の使い方が分からない人がそれをどう使うかイマジネーションを働かせて考え、頭にのせたり、首につけたり、腕に通したり、自分の大事なものとファッションが結びついていく様を表現したという。スカートの一部を頭にかぶるなどの着方ができるムスリム風ヒジャブ・ドレスや、定番プリントをヒンディー語で表現したニットなどアフリカや中東を彷彿とさせるアイテムのほか、ビニル袋のショッパーを貼り付けたようなデザインのTシャツや、いらなくなったリップスティックボックスのようなデザインのパーツをモチーフにしたアクセサリーや、猫の写真のシアタープロダクツ・オリジナルテレホンカードが入ったアクセサリーなどが登場した。 「シアタープロダクツ」は、日本環境設計が手掛ける繊維製品のリサイクルプロジェクト「BRINGプロジェクト」とコラボレーション。衣料品の原料の50〜60%を占めるといわれるポリエステルを高い精度でリサイクルして石油と同等品質で製品製造を実現し、石油資源の争奪紛争をなくすことを目指すプロジェクトで「シアタープロダクツ」は再利用するための洋服を持っていくバッグをイメージし、オリジナルリサイクルロゴ入りのBRINGバッグをデザインした。武内は「服は古着としても素材としてもリサイクルすることができるので、イマジネーション次第で次の世界が広がる気がする。その想像を豊かにすることで楽しいことや面白いことが起きて、世界平和にも繋がるのでは」という気持ちでブランドコンセプトの「洋服があれば世界は劇場になる」の1シーンを創ったという。