できちゃった「口内炎」をケア!摂りたい栄養と避けたい食物

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店頭には秋ならではの食欲を掻き立てられる食べ物がずらりと並ぶようになりましたね。ついつい食べ過ぎてしまって、口内炎がつらい……となってしまっている人はいませんか?

今回は健康管理士の筆者が、口内炎をケアする食品や栄養素についてご紹介します。

■1:口内炎の種類と特徴

口内炎とは頬の内側、歯茎、唇などの粘膜部分にできる炎症を指すため、実はさまざまな種類があります。

一般的に口内炎といわれているのは、“アフタ性口内炎”と呼ばれるもので、アフタとは潰瘍を指すように白い小さな潰瘍で周囲が赤くなるのが特徴的です。

その他にも口唇ぺルべスなども口内炎の一種とされ、これはウイルスが原因で発生する口内炎です。またカビの一種であるカンジダ菌が原因となるカンジダ症口内炎では、上あごや舌などに白い小さな斑点がノリのようにびっしりできます。

さらにアレルギー性のものやニコチン性の口内炎などもあり、いずれにしても食べ物が染みたり痛みを伴うので、できるだけ避けたい症状です。

■2:口内炎ケアに効果的な食べ物

口内炎になってしまったら、口の中の痛みや食べるとしみるなどの理由で、食欲が落ちてしまうこともありますが、早く回復するためにはやはり必要な栄養素をしっかり摂る必要があります。

口内炎で最も多いアフタ性口内炎は、多くの場合、ビタミン摂取の不足が大きく関係しているので、傷ついた粘膜を修復し丈夫にするための栄養素をしっかり摂るといいでしょう。

そのために必要なのがレバーや魚卵、うなぎやマグロ、かつおなどの動物性食品、納豆やくるみ、ピスタチオなどに含まれるビタミンB2やB6。そして粘膜成分になるムチンを多く含むオクラや山芋、納豆などのネバネバ食品、その他にも粘膜を合成する時に必要となるビタミンCを多く含むブロッコリーやパプリカ、そして粘膜を丈夫にしてくれるβカロテン(ビタミンA)を多く含む緑黄色野菜を意識して食すといいでしょう。

■3:口内炎のときにNGな食べ物

日常的に肉類やあぶら物をよく食べる人は、タンパク質や脂質の代謝に必要なビタミンB群を多く消費しているため、不足しやすくなります。から揚げやとんかつなど肉類の揚げ物が好きな人は特に注意が必要です。

また、口内炎になってしまったら、塩や醤油、香辛料は刺激となるので、できるだけ薄味のものを食べるようにしましょう。そしてビールやハイボールなどは、炭酸の刺激に冷たさという刺激が加わる上に、さらにアルコールの刺激まであるので、口内炎が気になるときは避けた方がいいでしょう。

そして食べやすいからとプリンや甘いゼリーなども砂糖が思った以上に含まれており、ビタミンB群の大量消費に繋がってしまうので、できるだけ避けるようにしましょう。

口内炎ケアをするためのお勧め食材は予防にも役立ち、逆にNG食材は摂り過ぎると口内炎になりやすくなってしまうので、日頃から食べ物のバランスを考えることが、口内炎でつらい思いをしない一番の近道といえるでしょう。

【筆者略歴】

SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

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※ Tharakorn / shutterstock