24日のサン・ニコラ杯は、ミランに新たな選手をプレゼントしたのかもしれない。17歳のMFマヌエル・ロカテッリだ。シニシャ・ミハイロビッチ監督はロカテッリを評価している。ジャンルイジ・ドンナルンマやダヴィデ・カラブリアの起用を考えれば、ロカテッリも夢を見ることができるだろう。

バーリとインテルに勝利し、サン・ニコラ杯を制したミハイロビッチ監督は、終了後に次のように述べている。

「ベストの選手？　全員がよくやったよ。一人挙げるとしたら、ロカテッリだ。プリマヴェーラの期待の選手だよ。彼はタイミングが適切で、プレーがシンプルだ。優秀だよ。ただ、もう少し向上しなければいけない。もっと縦へのプレーが必要だね。最初の試合は少し感動していたのかもしれない。でも、クオリティーがあり、今後役立つことは分かったはずだ」

ロカテッリはクオリティーを備えたMFだ。足技が優れ、フィードは完璧。ペナルティーエリア外から素晴らしいシュートを放つ。だが、高さがあるがほっそりしており、もう少し筋肉をつける必要があるだろう。苦しまずにそれができれば、モダンなMFのプロトタイプと言える。

インサイドでほぼ常に左側でプレーするロカテッリは、まだアタランタの下部組織にいるときにミランに引き抜かれた。1998年生まれの「黄金世代」だ。ハキム・マストゥールが最も有名で、最も早熟だが、関係者の多くはほかにもこの世代から優れた選手が出てくるとみていた。実際、昨年のU-17のEUROでイタリア代表に招集された18名のうち、ミランからは6名が招集されている。ロカテッリはレギュラーだった。

そこには、ドンナルンマもいた。ロカテッリより1歳年下だが、2人は一緒にプレーし、ほぼ同時に“昇格”していった。それぞれクリスティアン・ブロッキ監督率いるプリマヴェーラに加えられ、昨季はフィリッポ・インザーギ監督によってトップチームのベンチに座っている。

ただし、そのときにデビューはなかった。だが、ドンナルンマを起用したミハイロビッチ監督はおそらく、24日からロカテッリの起用も考え始めたはずだ。1月8日に成人（18歳）するロカテッリは、すでにウディネーゼ戦で遠征メンバー入りしている。このときは人員体制が緊急事態にあったからだが、16歳のドンナルンマを起用する賭けが当たっただけに、また同じことがあるかもしれない。

GKをデビューさせるよりはリスクが少ないだろう。ディエゴ・ロペスのようなキャリアを持つ選手をベンチに座らせる勇気があったのなら、アントニオ・ノチェリーノや本田圭佑、スソに対し、ユースの選手とポジションを争わなければいけないと伝えることにも問題はないはずだ。