本田、出場機会の制裁なしも安心できず…トップ下廃止で状況変化

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[10.18 セリエA第8節 トリノ1-1ミラン]

 日本代表FW本田圭佑の所属するミランは17日、敵地でトリノと対戦し、1-1で引き分けた。ベンチスタートとなった本田は後半43分から途中出場したが、わずかな出場時間では結果を残すことは出来なかった。

 代表ウイークを挟んだリーグ再開初戦。しかしそれよりも、やはり本田が4日のナポリ戦後に発した“クラブ批判”ともとれる緊急提言後初戦ということで、シニシャ・ミハイロビッチ監督の起用法に注目が集まった。

 本田はやはりベンチからのスタートになった。それでも同点で迎えた後半43分、ミハイロビッチ監督は最後のカードとして本田投入を選択。今節より4-3-3にシステム変更したミランは、本田を右FWに入れて勝ち越しゴールを目指した。

 しかし与えられたチャンスで結果を残したかった本田だが、アディショナルタイムも含め6分間の出場ではさすがに短すぎた。ボールを引き出す動きなどを見せるが、なかなかパスも回ってこない。前を向いてプレーする機会はほぼ皆無。チームとしてもチャンスを作り出せず、時間だけが淡々と過ぎて行った。

 ただ、ナポリ戦後の発言によりクラブからの処分も考えられたが、試合出場に関しての制裁がなかったのは何よりの救いだ。前日会見でミハイロビッチ監督が「本田と話し合うべきことは何もない。私が彼と話すのは、戦術や技術的なことだけだ」と話していたように、起用法に関しては別問題であることが実証された。

 だがこれで安心するわけにはいかない。ミランは4-3-3に変更したことで、トップ下を廃止。本田は昨季も務めた右FWで再びアピールを続けていくしかなくなった。昨季は序盤こそ得点を量産したが、後半戦はゴールを奪うことが出来ず結果が残せたとは言い難いポジション。背番号10にはまだまだ厳しい戦いが待ち受けている。


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