【米国はこう見ている】注目引いたイチローのある行為 バットの扱い方は「これ以上ないほど」
四球で出塁した際にバットを優しく置いたイチロー
マーリンズのイチロー外野手がバットを丁重に扱う様子が現地で改めて称賛されている。
13日(日本時間14日)の本拠地ロッキーズ戦でのことだった。イチローは3点リードの7回1死から代打で出場し、四球で出塁。その後、二盗を決め、送球が逸れる間に三塁まで進んだ。後続が倒れたため、追加点には至らなかったが、マーリンズはそのまま勝利した。
その四球を選んだ場面。イチローは一塁に走り出しながらも、左手でバットをそっとバッターボックスのコーナーに置いた。この場面に注目したのが、地元テレビ局「FOXテレビフロリダ」の実況だった。
「私はイチローのバットの置き方が大好きです。彼はこれ以上ないほどバットを大事に扱うのです。四球を選んだ際に、バットをグラウンドにものすごく優しく横たえましたね」
商売道具のバットを雑に扱う選手もいる中で、まるで貴重品のように扱うイチローの流儀は異彩を放っているようだ。
マイアミに広がるイチロー流の逸話
以前、地元紙「マイアミ・ヘラルド」もイチローの用具に対するアプローチを「トロフィーのように扱う」と特集。「ほとんどの選手が彼らのグラブに唾液をつける中、彼はトロフィーのように扱っている。毎日、オイルでグラブを磨いている。他の選手がバットを松ヤニやテープで意図的に汚す中、イチローはバットの状態を化学者のように見つめるのだ」と報じていた。
今回の実況では「メジャー移籍直後か、日本でプレーしていた頃か失念しましたが、かつて自分のバットを投げてしまい、試合後にとんでもないことをしてしまったと反省したそうです。それ以降、ものすごく大事に扱っているそうです。彼はバットを除湿器(バットケース)で保管し、遠征するほどです」とオリックス時代のエピソードも紹介している。
イチローのそのような姿勢はマーリンズのチームメイトにも影響を与えているようで、除湿剤を備えたバットケースをゴードンにおねだりされ、同選手の番号9が施された特注品をプレゼントしたことも話題となっていた。
バットやグラブをとことん大事にするイチロー流は未来のメジャーリーガーにも継承されていくかもしれない。