NAB2015_sony_0567

写真拡大 (全6枚)

SONYプレスカンファレンス動画

ソニーブース動画(360°)

Kodak SP360で撮影したパノラマ動画です。視点変更機能を利用するにはPC用のChromeブラウザおよびAndroid版YouTubeアプリが必要です。

ソニーブースレポート

ソニーは、映画やCM、番組制作を始めとして様々なコンテンツ制作に拡大している4Kを積極的に推進しており、4K制作を行う上で重要なハイダイナミックレンジ映像や速報性が求められるニュース制作、アーカイブといった4Kワークフロー対応製品やシステムを出展した。

ブースは例年通り中央にある仮設スタジオの周りを囲むようにカメラコーナーがあり、その周囲にそれぞれのソリューションに応じたコーナー配置するというスタイルになっており、来場者は自分が求めるコーナーに足を運べば必要な情報が得られるシステムとなっているようだ。

今年の同社の新製品は4K/HD対応中継/スタジオ用カメラHDC-4300と4KメモリープレーヤーPMW-PZ1、XDCAMショルダーカムコーダーPXW-X320、PXW-X180やPXW-X200、PXW-X500を4G/LTEやWi-Fiネットワークによるライブストリーミング対応にするアップデートのほか、IPネットワーク伝送対応の4Kライブスイッチャーの技術展示などをおこなった。例年からするとちょっと派手さに欠ける気もするが、すでに様々なワークフローに対応する4K機器を市場に送り出していることから今年はシステムとしてどうまとめて行くかに重点をおいたようだ。

スポーツ中継に最適な4K/HD対応システムカメラHDC-4300。B4マウント搭載の3板式のカメラで、箱型レンズを装着するためのアダプターやCCUなど中継やスタジオで使用するための各種周辺機器も用意されているHDC-4300に対応したカメコンのほとんどは従来のHDカメラのものが使用できるXDCAMメモリーカムコーダーPXW-X320。XAVCやMPEG HD422など多彩な記録フォーマットに対応したHDカメラで、HD/SD-SDI、HDMI、i.LINKなどのインターフェースを装備している。記録メディアはSxSが基本となるが、別売アダプターによりXQDやSDHCメモリーカードでの収録も可能

特に、4K/HD対応のカメラHDC-4300や4KメモリープレーヤーPMW-PZ1、4K/HDライブサーバーシステムPWS-4400、IPネットワーク伝送対応の4Kライブスイッチャーは4K放送を行う上で必要となる機材で、これだけで今回の新製品の大半を占めていることからもシステムに力点をおいていることが見て取れる。こうした4K対応の放送システムを構築する上でクリアしなくてはならない問題として4Kの映像信号のやりとりがあるが、同社ではAV over IPを数年前からSMPTEにあげており年内には決着がつくようなので、9月のIBCか11月のInterBEEには対応製品が一斉に発売されるものと思われる。ちなみに昨年のInterBEEでは10社ほどだったが今年のNABでは賛同メーカー30社ほどに増えており、同社以外からも対応製品が出てくるだろう。

4KメモリープレーヤーPMW-PZ1。XAVC 4K/HDやMPEG HD422など多彩なフォーマットに対応したプレーヤーで、ループ再生・リピート再生・プレイリスト再生ができる。出力はSDIとHDMIとなっており、SxSメモリーカードだけでなく、USB3.0で本機に接続したHDDやSSD外部ストレージからの再生も可能XAVC対応4K/HDライブサーバーシステムPWS-4400。すでに発売となっているモデルだが、今回Recording Control Software PWA-RCT1が発表になり、録画、停止、再生、早送り、巻き戻し等の基本制御をポートごとにGUI操作できるほか、信号や記録の状態、収録したコンテンツの管理及び外部メディアへの転送・同時記録もGUI画面より行えるようになった技術展示として世界初となるIPネットワーク伝送対応の4Kライブスイッチャーを出展。AV over IPにより、複数のケーブルで行っていた機器間の映像/各種信号の伝送をネットワークケーブル1本で実現できるほか、4K映像をほぼ遅延なく伝送することが可能