「CD-RやDVD-Rに保存すれば永久に残せるよね!」とお思いのアナタ。その話、本当だと思います?

 アメリカ政府と光学ディスクのメーカーがつくる業界団体は共同で、CDやDVDの寿命をラベル表示する標準的な手法の開発に取り組みだしたそうだ。米国標準技術局の政府情報保管分科会(GIPWoG)によると、「ユーザーはこれら光学メディアに保存された情報の寿命について知っておくべきだ」そうで。なんでも、「書き込み可能なCDやDVDは非常に安定していて丈夫である。しかし、多くの成功している技術に見られるように、多数のメーカーが世界的な市場に参入しており、製品の品質にもバラツキがある」のが、その理由なのだとか。

 いまや光学ディスクは、多くの政府機関や民間団体にとって「最適なストレージ手段」。もちろん私たちも多用している。コンパクトだし、劣化しないし、利点が多いからね。でもこの話が本当ならヤバイんじゃない?

「最近は、CDやDVDが公文書などを保存するメディアとして用いられることが多くなってきました。しかし、競争入札で安い製品を購入することが多く、それらの品質が問題ですね。我々の間で、光学ディスクが永久でないことは常識です。テープだからアナログ、ディスクだからデジタルという考え方は間違い。使用するメディアの寿命は保存状態でも変わってきますが、CDやDVDなど光記録系の場合は10年から15年程度が限界でしょう」と、業界関係者は言う。

 まあ、世の中に“永遠”なんて存在しないってこと。バックアップを取ったからと過信しないで、光学ディスクをほったらかしにしておくのはやめましょう。あ、それと、光学ディスクの裏面に直射日光を当てるのもやめましょう。数日でご臨終を迎えることになりますので。(文/verb)