東急プラザ渋谷が49年の歴史に幕 ″駅西口の新たな玄関口″に向け解体へ

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 東急プラザ 渋谷が3月22日、駅周辺の大規模再開発に伴い完全閉館した。営業終了時刻の18時を過ぎても館内は49年の歴史を惜しむ客で賑わい、クロージングセレモニーでは総支配人の森下潤一氏が「閉館を多くの方に見届けて頂きありがとうございます」と挨拶。駅につながる歩道橋も埋め尽くすほどの人が見守るなか幕が下ろされ、2018年度に開業を予定する地上18階建てのビル建設に向けてスタートを切った。 東急プラザ渋谷の閉館をレポートの画像を拡大

 最終営業日を迎えた東急プラザ 渋谷は開店前に約150人(公式発表)が並び、子供から高齢者まで幅広い年齢層が来店。地下1階の丸鮮渋谷市場やウィメンズファッションを扱う3・4階、「東急プラザ渋谷 タイムスリップギャラリー」を行っていた6階を中心に混雑した。特別セールを行った各専門店では営業終了時刻を前に品薄状態になるなど賑わい、3月単独の同売場の売り上げは前年に比べて7〜8割増加する見通しだ。 閉館セレモニーには歴代の総支配人が出席し、代表して挨拶した森下氏は「(閉館に際してメッセージを)2500通頂き、皆さんの人生に大きな役割を果たしていたのだと実感しました」と感謝の意をコメント。「これからの渋谷の未来にご期待下さい」と挨拶を閉じると、店舗前に集まった客から盛大な拍手が送られ、「渋谷東急ビル」として1965年6月に開業した東急プラザ 渋谷は半世紀にわたる営業を終えた。 東急プラザ渋谷の建替えが中心となるエリア「道玄坂一丁目駅前地区」では、街の国際競争力強化を目指し、商業を中心とした地下4階〜地上18階の高層複合施設の建設を計画。1階部分に空港リムジンバスの発着場を含むバスターミナルを導入して観光支援施設を整備することでインバウンド施策を拡充し、渋谷駅西口の新たな玄関口として再生させる。