沖縄の地で石川が感じた合宿の成果とは?(撮影:上山敬太)

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 米国PGAツアー参戦3シーズン目を迎えている石川遼。苦しんだ初年度から下部ツアーの入れ替え戦を経て、2シーズン目は安定したパフォーマンスでシード権を確保してみせた。そして真価の問われる3シーズン目。すでにスタートしている2014-15シーズンをどう戦っていくのか。そしてどこに目標を置いているのか。年末合宿を張った沖縄の地で展望を語った。

・合宿のテーマ
この合宿ではスイングの中で一番大事な部分をやっている感じです。“足で打っていく”というのが今年のテーマ。腕に力が入りがちで、ガチガチになっているわけではないけど、スイングの重心が高くなっていたかなと思うのでそこを重点的にやっているという感じですね。
実際成果は感じています。スイングと常に連動してトレーニングをしていて、例えばトレーニングを1つしたらそこを意識して素振りをするというメニューをやっている。15種目くらいあって、内股を鍛えたら内股を意識するつま先下がり、左足下がりから素振りしたり、股関節を鍛えたらクローズスタンスにしてドローを打つ素振りをしたり。いろんなシチュエーションでやっています。
ショットはほとんど打たず、打つ時で20球、30球くらい。ただその1球1球の内容が濃くて質も高い。打ち始めの1球目から自分の思ったとおりに体を動かせて、思った球を打てる体にはなっているので、内容としては非常に濃いですね。ただ球を打ってというのではなくて、まずはクラブを持たないで理想の動きができるようになってから、次はクラブを持って素振りで自分の理想の動きができるようになるというように、すり合わせをしていくのが大切だと思っています。
・具体的な練習方法
ただ時間を費やすだけではなくて、濃い練習ができています。例えば、自分を中心に半径10ヤードで360度20センチ間隔でティを刺して、真ん中から全部のティめがけて打っていく練習があるんですけど、傾斜地を使っているので全部のライが練習できるんですね。
左足上がりから始まって、つま先下がりになって、左足下がりになって…ぐるーっと回る。その中でつま先下がりで、背中からの風でどこまでも右に流されていきそうなライから、7番アイアンを持った時に、自分だったらどういう風に打とうかと思って打ったりしていることで、自然とショットにもいい影響を及ぼしてくる。今まではアプローチとショットの練習を分けてやっていたのが、その1つに全部が詰まっている感じ。
そういう感じで1日3時間、4時間はアプローチに使って、球を打つときは確認で9番、6番、4番、5ウッド、ドライバーとテンポよく打っていくだけ。でも、9番アイアンを持った時にアプローチと同じ動きをただ大きくなっただけって感じでやると、本当にアプローチと同じ球が飛んでいくので、成果はしっかり出ていると思う。
・気をつけていること
ショットはほとんど打たないですけど、アプローチの練習の時にもショットを打つようなエネルギーで打っている。サンドウェッジ1本でドライバーまで練習している雰囲気でやっています。
10ヤードの距離でも7番持ってるつもりで、低いドローや、低いフェードの動きで打ってみたりしていることで、パッと7番アイアンを渡された時に思い通りの球が打てるようになる。そこのつながりはゴルフで一番大事かなと思っていますし、5ヤードのアプローチから300ヤードのドライバーまでのつながりができてくれば、それは武器になるかなと思う。
今回の合宿でこういう練習をできたことで、ショットとアプローチを分けて練習していたのは効率悪かったんだなと思いましたね。その分トレーニングに割く時間も生まれてくると思うし、練習にその場しのぎ感がなくなっている。本当に基盤となる部分の練習を今自分で確立できているので、シーズン通してでも貫いていきたいなと思いますね。
#2 PGAツアーを戦う上で 3年目の課題、改善ポイント(1月2日配信)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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