あっ、マズい!「 そのメールまって」と言うときでも安心Gmailで送信メールを取り消す方法
ネットでは冷や汗をかくような怖い経験がたまにある。その一つが、うっかり相手を間違えて送ってしまったメールだ。

メールの誤送信は、誰でも一回や二回は経験があるだろう。ただ恥をかく程度ならまだいいが、これが仕事で関係のない外部の人に誤送信した場合は、進退問題や会社の社会問題など大きな問題になってしまうこともある。

しかし、Gmailなら大丈夫。今後は、そうした心配は無用のものとなるのだ。
なんと、今のGmailなら最大30秒以内なら、送信を取り消すことができるのである。まだ活用していない方は、ぜひ利用することをおすすめする。

●とっても怖い、メールの誤送信
メールを送信したあと、「あっ、しまった」という経験は誰にでもある。たいした内容でなければ被害も少ないだろうが、ビジネス関連の重要メールになると、「ごめんなさい」ではすまないケースもある。

例えば、こんなケースだ。
「あるプロジェクト進行中、同僚に仕事の愚痴を書いたメールを送ったら、CCに上司のアドレスが設定されていた」(システムエンジニア 27歳)

「クライアントの井上さんに見積書を送ったつもりが、別のライバル会社の井上さんに送ってしまった」(営業 31歳)

「別の部署の気になる女性社員にデートの誘いのメールを送ったら、CCにその部署の同僚全員のアドレスも設定されていた」(デザイナー 26歳)

いずれも、その後の展開を想像すると、とても暗い気持ちになってしまうだろう。メールの誤送信は、思っている以上に怖いのだ。取り消せるものなら、取り消したいと誰もが思うだろう。

Gmailは、送信後、最大30秒までなら取り消せる
利用しているのがGmailなら、送信メールを取り消すことができる。ただし、この機能は、標準では利用できない。使えるようにするのは簡単だ、次の手順で、機能を有効にしておく必要がある。


【画面1】

[設定]ボタンをクリックしてメニューを開き、[設定]をクリックする。


【画面2】

[Labs]の[送信取り消し]で[有効にする]を選択し、[変更を保存]ボタンをクリックする。


【画面3】

[全般]に[送信取り消し]の項目が表示されるので、[送信取り消し機能を有効にする]をチェックし、取り消せる秒数を指定したら、[設定を変更]ボタンをクリックする。

以上で設定は完了だ。次に、送信メールを実際に取り消す手順を説明しよう。取り消せるのは、送信後、指定した秒数だけだ。


【画面4】

新規メールを作成したら[送信]ボタンをクリックする。


【画面5】

「メッセージを送信しました」と表示され、同時に「取消」という文字も表示される。「取消」が表示されるのは、設定画面で指定した秒数なので、取り消すのであれば、その間に「取消」をクリックする。


【画面6】

送信が取り消され、メール作成の画面に戻る。作成中のメールは「下書き」フォルダに保存される。


【画面7】

指定した秒数が経過すると「取消」が消えて、取り消すことはできなくなる。

●ビジネス用のGoogle Apps for BusinessのGmailでも利用可能
メールの誤送信は、機密情報漏えいの大きな原因ともなっている。このため、企業によっては、メール誤送信を防止する専用の製品を導入しているところもあるくらいだ。

今回紹介した送信メールの取消機能は、一般ユーザー向けのGmailだけでなく、企業向けのGoogle Apps for BusinessのGmailでも利用できるので、既に導入している企業は、ぜひ試してほしい。

なお、Labsに用意されているのは開発中の機能であり、正式にリリースされているわけではない。このため、突然、機能が利用できなくなるリスクもあることには、留意して欲しい。


井上健語(フリーランスライター)