むだ毛処理をする男性が増えている。ロンドン五輪の男子体操でドイツ選手がつるりとキレイな脇の下だったことが話題になったが、欧州で活躍する香川真司や本田圭佑らもむだ毛処理を明らかにするなどアスリートにはよくある話として知られるようになった。昨年はホリエモンこと堀江貴文氏が永久脱毛でつるつるになった脚をツイッターで披露するなど、徐々にスポーツ目的以外にも広まりつつある。

 日本医学脱毛学会理事長でカメイクリニックの亀井康二院長も「男性の脱毛希望者は、明らかに増えています。同業者の間でも話題です」という。

「実際に脱毛している男性が増えていると実感しています。同業者と話していても、やはり増えているという話になりますね。女性に比べて『ネットをみて来ました』と話される方が多いです。人から評判や内容などを聞いて、さらにインターネットで確認してから来院される慎重な方が多いです」

 女性の場合、むだ毛処理も含めた美容の話はリアルの友人でもネット上でも、おおっぴらに話しやすい。ところが、男性の場合はどうしても身近な人と情報交換する習慣がなく、知っていそうな女性がいても話を切り出しづらい。むだ毛処理など男性美容とインターネットはとても相性がいいようだ。 

 それでも、ネットから得られる情報だけでは分からないことも多い。男性の脱毛は女性と比べて異なる特徴があるのだろうか。

「永久脱毛として人気が高いレーザー脱毛の場合、男性の方が痛みを強く感じますし、女性よりも時間がかかると考えてください。

 レーザー脱毛というのは毛根の黒い部分に反応させて使用します。毛が太く密に生えているほど反応が強くなるので、女性より毛が濃い男性は総じてレーザーのパワーが強くなります。いまでは機械が進歩して痛みも少なくなりましたが、まったくなくなるわけではありません。毛の濃さや密度は個人差がありますし、女性に比べて男性は痛みに弱いので(笑)、痛みに応じて麻酔のゼリーなどを使用してやわらげています」(前出・亀井さん)

 あるクリニックでは、目立たない場所をテストとして脱毛し痛みを体験してもらうことにしているが、「こんなに痛くては耐えられそうにありません」と断念する男性もときどきいるそうだ。とはいえ、最初から最後までずっと痛いわけではない。回数を重ねるごとに毛深さは薄まってゆくので、痛みも薄らいでゆく。

 そして毛が生えかわる周期にあわせ部位によって1〜2か月に1回程度、レーザーをあててゆく。回数についても、男性は女性のおおよそ1.5倍の時間がかかる。

 もうひとつ、女性に比べて日焼けをしやすい男性には注意すべきことがある。肌が浅黒いと、毛深い人と同様にレーザーの反応が強くなって調整が難しいからだ。

「肌の黒い色にも反応してしまうので、調整が難しくやけどをする可能性があります。なるべく男性のレーザー脱毛に慣れた医師がいるクリニックを訪れてください。男性の脱毛は最初は強い痛みを伴うことが多いですが、回数を重ねるごとに痛みは薄くなっていきます。

 最近は中性的な容姿が好まれるからか、ヒゲの脱毛にいらっしゃる若い男性が増えています。青々とした剃りあとが目立つ顔から脱毛してつるりとした顔になるだけで、都会的なハンサムに印象が変わりますよ」(前出・亀井さん)

 確かに、最近の人気俳優は少年の時期をとっくに過ぎた30代、40代になってもヒゲの濃さが目立たないつるりとした顔の人が少なくない。その陰には人知れず、脱毛の痛みを乗り越えた過去があるのかもしれない。