野球の醍醐味といえば、やっぱりホームラン! 投手戦やスミイチの息詰まる攻防戦も見応えがあるものの、芸術的なアーチや会心のバット投げ、一発で試合をひっくり返す爽快感はホームランならでは。ところが、2011年から"飛ばないボール"こと統一球の導入によりホームランの数が激減、「野球がつまらなくなった」なんて声も...。

そんな野球ファンのボヤキが天に届いたのか、今シーズンから急にポンポンとホームランが生まれるように! ...しかし中村ノリ選手や井口選手など、打った本人が「なんであれが入るんだ?」と首を傾げる始末。そんな、現場もファンもこぞって首をひねる状況にもかかわらず、日本野球機構(NPB)は「統一球の仕様は変更していない」の一点張りだった。


ところがここに来て、ついにNPBが「昨年より飛ぶ統一球」に変更したことを正式に認めたのだ。下田事務局長によると、昨年までの検査で反発力が基準よりも低い球が目立ったため、製造元のミズノ社に昨夏に修正を指示。今季開幕から新球を使用していたという。しかも、ミズノ社に対して、統一球に関する問い合わせには「全く変わっていない」と答えるよう指示していたとも...。これに野球ファンが黙っているわけがなく、ネット上では「今更かよwww」「知ってた」というツッコミが氾濫。怒りの矛先はもちろん、NPBおよび統一球の顔・加藤良三コミッショナーへ。

「NPBとかいう害悪」
加藤良三引責辞任待ったなし!」
「うーん この隠ぺい体質」
「おいおい、役人の不祥事かこいつら」

と、不誠実すぎる対応にシュプレヒコールで応戦。一方で、統一球に翻弄された選手に対する同情の声も多数。

「去年は不良品使ってたってことかいな」
「じゃあ去年の成績は参考記録扱いにしろよ」
「おいおい この糞球のせいで何人の打者が死んだと思ってんだ」

...そう、この"飛ばないボール"の被害者として真っ先に挙げられるのが、元阪神のブラゼル選手。2010年の大活躍から一転、11年および12年は打撃成績がまったく奮わずに引退。現在はアメリカの独立リーグでプレーしているブラゼル選手(しかも向こうで大活躍中)は、この件を受けて自身のツイッターにどしどし寄せられている「NPBに戻ってきて!」というファンからのメッセージをせっせとリツイートするなど、日本球界復帰に向けて猛アピール中だ。

そんな中、奇しくも今回の一件で株を上げたのがメジャーリーガーのダルビッシュ有投手である。というのも以前、ツイッターで「選手のみなさんが(統一球が)変わったって言うんだから変わったんだと思うんですが、なんで内緒にするんですかね?」というファンからのピュアな疑問に対し、「お偉いさんの顔でしょう」とズバリ言い当てていたのだ。今回の隠蔽が明るみに出ると「やっぱりダルビッシュがナンバーワン!」と、ファンもこぞって絶賛した。
さすが球界の新・ご意見番ことダルビッシュ。これから野球でわからないことはハリーじゃなくてダルさんに尋ねよう!