Vol.1 ― 「ベルリンファイル」車に飛びかかったハ・ジョンウ“本当は、遊園地のアトラクションも苦手です”

写真拡大 (全4枚)


「ベルリンファイル」ピョ・ジョンソンを通じ、真の“アクション俳優”に生まれ変わる

もう“アクション”抜きでは俳優ハ・ジョンウを語ることができなくなった。トン・ミョンス(リュ・スンボム)が送り込んだ連中を空き缶やホッチキスなどあらゆるもので殴りつけ、妻リョン・ジョンヒ(チョン・ジヒョン)を救うため迷わず走る車に飛びかかる。初めてチャレンジした本格的なアクション映画「ベルリンファイル」で、ハ・ジョンウは“アクション俳優”として生まれ変わった。

「アクション映画ではアクションシーンを一番よくこなすことが美徳です。『ベルリンファイル』は他の映画とは違って、様々なアクションシーンがありました。車に飛びかかって銃を撃ったり、ワイヤーで降りてきたり。最初は『あれをどうやって撮るのだろう』と思いました。正直、楽しくはありませんでした。大変できつかったです。僕は、遊園地のアトラクションもあまり好きではありませんから。ただ『ベルリンファイル』以来アクションに自信を持つことができるようになりました。“アクション俳優”と紹介されることも興味深いです」

「いつもプレッシャーはあるが、“それほどではない”とも思う」

チョン・ドゥホン武術監督でさえハ・ジョンウの身体を羨んだ。腕と脚が長く、一度振り回しただけでもパワーが感じられたためだという。アクション演技を身につけなければならなかったため、ハ・ジョンウは2012年1月からの3ヶ月間、パンチから着実に武術の訓練をした。実力を身につけるため、ドイツ語と北朝鮮訛りも習った。北朝鮮の人々の“英雄”ピョ・ジョンソン役を演じるため、脱北者にも会った。

「冬に鴨緑江(アムノッカン)を泳いで韓国に渡ってきた北朝鮮の高官の女性に会いました。どうやって要員になったのか、夫婦生活はどうかなどを尋ねました。ピョ・ジョンソンのような人物はすでに小学校の時からスカウトされるそうです。中学生の時から10〜15年間専門の教育を受け職務を決めるということでした。海外で情報要員として働くくらいになれば最上位層のエリートだそうです。国からもらう補給品がGIORGIO ARMANI、Ermenegildo Zegnaだそうです」

毎回違うキャラクターを自身だけのスタイルで解釈し、いつの間にか一番ホットな俳優になったハ・ジョンウ。「演技が上手い」という言葉がプレッシャーになることはないのだろうか。ハ・ジョンウは「上手い、上手いと言われても一方ではかなり批判されると思いますし、プレッシャーはいつもあります。感謝もしていますし、買いかぶりですが『それほどではない』と思ったり、『もっと頑張らなきゃ』と思ったりします」と謙遜した。

ハ・ジョンウが明かした“熾烈なこの世界”で生き残る方法

ハ・ジョンウは、最近次回作「ザ・テラー・ライブ」の撮影真っ最中で、その後は映画「群盗」でカン・ドンウォンと共演する予定だ。「群盗」は町のバカが偶然盗賊の群れにスカウトされ、賤民出身の英雄になる話を描いた作品だ。ハ・ジョンウは「『ベルリンファイル』のアクションチームがそのまま『群盗』に行くので、今回以上のことを要求され、3倍は厳しくなるのではないかと思います」と語った。

「多くの作品に出演しますから消費されるのではないかという話をよくされます。でも、ずっと挑戦しながら生まれ変われば消費される部分が少なくなるのではないか、その部分で補われることがあるのではないかと思います。毎回生まれ変わるためにはですか? 勤勉でなければいけません。怠けてはいけないと思います。以前出演した作品でやったことをそのまま使うことは、自分自身が許せないことです。

普段は7〜8時間ほど寝ます。演技をしながら映画を撮ったり、絵を描いたりします。ある程度決まった枠の中で位置だけが変わるのです。思ったより単純に生きています。仕事をする時は難しいですが、日常はそうではありません。職業でもあり、出演料をいただけばそれだけ責任を負わなければならないので、難しいのは仕方がないことですね。もっと経験を積んで周到になるしかありません。それがこの世界で生き残る方法です」