担当M（以下M）：フットサル日本代表に三浦知良選手が選ばれたことで、タイで開催されるワールドカップへの注目が一気に高まりました。

ラモス（以下R）：これまでフットサルは苦労してきましたからね。やっと盛り上がってきたかと感慨深いですよ。

M：ラモスさんもフットサルの元日本代表ですよね。1999年3月に開催された第1回アジアフットサル選手権に出場し、プレーしなかったウズベキスタン戦を除いた4試合ではキャプテンマークを巻いて、2ゴールを決めています。

R：そうなんですよ。日本サッカー協会にはそのことを忘れてほしくないな。アンバサダー就任も大丈夫ですよ（笑）。

M：ところで今回の三浦選手の選考についてはいかがですか。

R：盛り上げたいというのはわかります。僕もビーチサッカーの合宿に武田（修宏）とか前園（真聖）に来てもらったから。ただ、今回のフットサルのやり方とはちょっと違った。武田はダメだったけど、前園はしっかりプレーしていましたよ。太り気味だったけどね。そして次の合宿にも呼んだから、ちゃんと減量してトレーニングを積んでいました。だから僕はワールドカップに連れて行った。もちろんビーチサッカーはまだ選手層が薄いという現状もあります。だから前園選手が入る余地もありました。

M：今回は三浦選手の代表入りは決まっていたように見えます。J2リーグとの兼ね合いで代表合宿も途中で切り上げなければならなかったのに選ばれました。もちろん、1998年ワールドカップ直前に落選したという出来事に胸を痛めているファンはたくさんいますから、みんなユニフォームを着てほしかったと思うのですが……。

R：どんな選手も実際に試合でプレーして、周りを納得させて、それから代表に選ばれないとおかしいですよ。だからカズをもっとフットサルの試合に出すべきでした。そうすれば問題がなかったかもしれない。それに僕は今のフットサルの報道についても疑問があります。何でもかんでもカズに関係することだけ。フットサルの報道じゃない。この機会にフットサルについて広めようとしていないと思いますね。

M：このままでは三浦選手が何分プレーしたか、どんなプレーだったかという報道のみで終わってしまいそうですね。

R：それじゃ大会後のフットサル界に何も残らない。他にもいい選手はたくさんいるんです。そういう部分にも目を向けてほしい。ともかく日本を代表してワールドカップで戦うわけですから、ぜひ頑張ってほしいと思います。