10月20日に開幕する「第25回東京国際映画祭」の上映作品が決定。台湾映画は『パンのココロ(原題:愛的麺包魂)』と『光にふれる(原題:逆光飛翔)』が、アジアの風部門にノミネートされ賞を争うが、本来会場に出向くはずの出演者たちが今年は欠席。台湾メディアが状況を伝えた。

 日刊紙「中國時報(チャイナ・タイムス)」によると、『パンのココロ』主演女優の陳妍希(ミシェル・チェン)は「招待されるかどうかは別にして、その日は他の仕事が入っていて日本に行くことができません、とマネジャーを通してコメントした」とのこと。「主演男優の陳漢典(チェン・ハンディエン)も、欠席を表明。“中国行きの予定はありますが、東京に行く予定はない”ときっぱり語った」そうだ。また『光にふれる』の主演女優・張榕容(サンドリーナ・ピンナ)のマネジャーも「別の仕事があり、日本には行きませんと話していた」という。「尖閣諸島問題による反日ムードの影響だ」としている。

 続けて主演ホラー映画『詭婚』の日本公開が予定されている、李〓宜(ミキ・リー/〓は女へんに亭)のコメントも紹介。「先日韓国のチャリティーイベントに出席しましたが、竹島問題で反日感情を持った韓国の芸能人が欠席していました。台湾に戻って来ると、反日を唱える中国の情勢が深刻になってきたので、日本でのプロモーション計画は中止にしました。考えなければならない事がいろいろありますが、正直言って映画は日本でもヒットしてほしい。日本車に乗っていた中国の友人の車が壊されたと聞き、暴力で物事を解決すべきではないという考えが強くなりました、とミキは訴えていた」そうだ。

 また人気司会者・呉宗憲(ジャッキー・ウー)の、テレビでの発言も掲載。「中国に工場を持っているので、9月18日に会議のため北京に行ったら警報が鳴った。30分も鳴り続けていたので、一体何だろうと思ったら満州事変の発端となった日だった。国土の問題が解決されていない今、芸能人は国家を応援しなければいけないと、ジャッキーは呼びかけた」としている。芸能界で影響力のある人物たちの言動が、台湾の人々の注目を集めている。(編集担当:饒波貴子・黄珮君)