現在活躍中の女芸人らは光浦靖子(オアシズ)を中心に、所属事務所が違っても仲が良く交流が深い。仕事現場での女芸人の待遇を向上しよう思っていた光浦が、“お互いをライバル視するのではなく、協力し合おう”と他の女芸人らに呼びかけ、プライベートでも交流が広がったという。そうした光浦らの努力が実り、今のバラエティ番組で女芸人は欠かせない存在となっているのだ。

そんな女芸人の“仲良し集団”化に一石を投じたのが、6月20日放送の『タカトシの時間ですよ!』(TBS系)“あなたの知らない女芸人の世界!”であった。その中で「天下を取った女芸人」として、山田邦子と久本雅美の名が挙げられた。

1980年代に放送された伝説のお笑いバラエティ番組『オレたちひょうきん族』でビートたけしや明石家さんまらと共に、女芸人でただひとりレギュラーだった山田。彼女は女芸人で初のゴールデン冠番組を持ち、冠番組の全局制覇を成し遂げた。また、全盛期には14本のレギュラーを持ち、NHK「好きなタレント調査」では8年連続で女性部門1位に輝いている。今でも過去最強の女ピン芸人といわれる彼女は、芸人としての心構えをこう語る。「傷を舐めあったり、どこかの集団に入っちゃダメ。一匹狼でなければ、天下は取れない」。

一方、現在も活躍中の久本。番組進行役の水道橋博士は、女性芸人で初めて“自虐ネタ”を披露したのは久本ではないかと話す。彼女は人気番組の『笑っていいとも!』(フジテレビ系)では女性レギュラーとして最長17年という経歴があり、「好きなタレント調査」でも3年連続で女性部門1位になっている。一匹狼の山田に対し、久本は連立政権の与党代表だと水道橋博士は評していた。

確かに山田の時代と違い、今は活躍している女芸人の数は多い。久本にとってライバルではあるが、同時に親しくしている友人や後輩芸人ばかりである。微妙なバランスを保ちながら、今の女芸人のトップに立っているのが久本だということだろうか。

ところで水道橋博士はこの日、女芸人の成功とされるゴールは将来大物になる芸人と結婚することではないか―と述べていた。ビートたけしや太田光(爆笑問題)の妻のように、将来性のある芸人と結婚することをすすめていたのだ。だが、意外に「女芸人を結婚相手として見られない」という同業の男性が多いと聞く。そうすると出会いに恵まれない女芸人らは、ますます集まり親交を密にし、集団化して行くのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 みやび)