今、海外から続々上陸中のエナジードリンク。はたして、どんなときに飲むと効果があるのか?

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『Red Bull』に代表される“エナジードリンク”市場が活況だ。

コカ・コーラシステムズが3月に『burn』を発売したのに続き、アサヒ飲料は5月にアメリカナンバーワンシェアを誇る『MONSTER ENERGY』の輸入販売を開始。そして現在、『ROCKSTAR』『SHARK』『MAD-CROC』など、海外生まれの有名エナジードリンクが続々と日本に上陸している。

だが、そもそも“エナジードリンク”とはどんな飲料なのか? リポビタンDやエスカップといった“栄養ドリンク”とはどこが違うのか? ニュースサイト『ロケットニュース24』でエナジードリンクのレビューを担当するエナジーマン氏がこう説明する。

「昔からおなじみのリポDやエスカップの商品登録は、薬事法で定められた『医薬部外品』。対してRed Bullなどのエナジードリンクの商品登録は、ただの『炭酸飲料』。リポDなどは医薬品と化粧品の中間的な分類とされていますが、エナジードリンクはあくまでジュース扱いということです」

ジュースとして販売するため『Red Bull』は、日本版のみ、海外版と成分が異なるのは有名な話だ(海外版にはタウリンが入っている)。しかし、それによって従来の栄養ドリンクと差別化ができ、エナジードリンクを日本に知らしめるきっかけとなった。

ドリンクにより、その含まれている成分はさまざま。それが広く人気を集める一因にもなっている。

「私個人としてはカフェインの含有量を重要視していますが、MONSTER ENERGYには高麗人参が配合されていますし、burnには“動き続けること”に着目してBCAAやリボースも配合されています。各陣営が趣向を凝らしている様子が窺(うかが)えますね」(エナジーマン氏)

では、実際にどのような“効き目”があるのだろう。『All About』で薬ガイドを務める薬剤師、三上彰貴子氏がこう解説する。

「リポビタンDなどの『医薬部外品』と違って、薬剤師の立場からすると残念ながらエナジードリンクの効能・効果を明言することはできないんです。ただ、ブドウ糖は脳のエネルギー源ですし、カフェインは中枢神経を興奮させる成分ですから、それらと炭酸の刺激で体がシャキッとしたような感覚があると思います。それと、“これを飲めば元気になる!”という自己暗示から、プラシーボ効果(偽薬効果)のような働きかけで気合いが入る人もいるでしょう」

ちなみに、『Red Bull』や『MAD-CROC』に含まれるアルギニンは血行促進や脂肪代謝などが有名だが、精子の運動量に関係するという報告書もあるという。また、『burn』に含まれるBCAAは筋肉代謝を促すため、こうしたエナジードリンクは、「スポーツやエッチの前に飲むのもいいかも」(三上氏)とのこと。

気合いを入れたいときにグイッと飲めば間違いないということだ。

(取材/A4studio、撮影/佐賀章広)