警視庁麹町署は4月12日、脅迫容疑で徳島県阿南市の無職・青井昇容疑者(32)を逮捕した。
 逮捕容疑は昨年11月、小説家・伏見つかささん(31)のメールアドレス宛てに〈死ね詐欺団〉〈後悔させてやる〉〈住所を割り出してやる〉などの脅迫メールを送りつけたというもの。同署によれば、青井容疑者は言葉だけの脅迫にとどまらず、伏見さんの首が切断されたように写真を加工し、それをメールに添付して計500回以上も送信していたという。

 明らかに常軌を逸した行動だが、2人は一体どういう関係だったのか−−。青井容疑者は動機を次のように語っている。
 「小説の中で、好きなキャラクターの扱いが、ないがしろになっていると思い、腹が立った」
 伏見さんはいわゆるライトノベル作家。シリーズ作である『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』は一昨年にアニメ化もされており、青井容疑者はこの作品に登場するキャラクターの扱いが気に入らなかったというわけだ。
 ネット上では〈どのキャラ?〉と、事件のキッカケとなったキャラクターを特定しようとする書き込みが多数見られたが、中には〈自分の人生をないがしろにしてる〉などと、一方的な思い込みから逮捕され、その名を大きく報じられてしまった容疑者に対してのツッコミも見られる始末。
 わざわざ写真を加工したり、逮捕されるほど大量の脅迫メールを送りつけていた青井容疑者、犯行当時は無職だったという。
 「最近、こういう無職の連中が引き起こす“暇に任せた犯罪”が増えて困っているんです」(捜査関係者)

 4月10日にも、警視庁小平署がこんな無職男を逮捕していた。
 東京都の小島智和容疑者(44)は、元カノの母親に〈呪う〉〈人殺し〉などと書いた電子メールを数十回にわたり送信。前者と同じ脅迫容疑で御用となった。
 「別れた後も小島容疑者が執拗に復縁を迫ったため、元カノの母親が昨年9月に同署へ相談。翌月には小島容疑者に対し、ストーカー規制法に基づく警告が出されていました。その後、元カノと連絡が取れなくなったため、母親への執拗な嫌がらせを始めたそうです。最近は家族を狙った事件も増えていますから注意が必要です」(社会部記者)

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