中国・北京市で24日朝、地下鉄駅が雨に見舞われた乗客のために雨がっぱを無料配布したところ、露天商が大量に持って行き、駅の外で通行人に販売し始めるトラブルが発生した。中国網が25日伝えた。

 北京モーターショー開催でにぎわう北京地下鉄15号線の国展駅では24日朝のラッシュ時、雨具を持って来なかった乗客のためにあらかじめ用意していた雨がっぱ約7000枚のうち300枚あまりを無料で配布した。すると、配布していた係員を数人の男女が取り囲んで雨がっぱを奪い、1人3着ほど手にして帰って行くケースが相次いだ。

 雨がっぱを奪った男女らは、駅の出口付近で「1着10元」(約130円)の値段をつけて雨がっぱを売り出した。その様子を見て「良かれと思ってやったのに、あまりにもひどい」と憤慨した駅側は現地警察と協力して男女らを取り押さえた。男女らは雨がっぱを没収された上で警察から説教を受けた後、釈放されたという。

 同駅の韓駅長は、露天商を捕まえたのは「翌日に入場者のピークを迎えるにあたっての準備」であると語った。また「雨具を持っていない乗客は、駅員に伝えてほしい」と引き続き無料で雨がっぱを配布する意向を示した。(編集担当:柳川俊之)