韓国サッカー協会はスキャンダルが公になることを防ぐため、公金を横領した職員に1.5億ウォン(約1000万円)の口止め料を支払ったという。27日付で環球時報が報じた。

 情報提供者の話によると、サッカー協会の職員だったA氏は、12月31日に解雇された。1カ月ほど前に、サッカー協会の別のオフィスからサッカー用品を盗んだことが発覚したためだという。サッカー協会によるその後の内部調査で、2006年から韓国サッカー協会の会計経理を担当していたA氏は、協会の公金から巨額の資金を流用した疑いもあることが明らかになった。

 サッカー協会は、A氏に退職を勧告していたが、A氏は逆にサッカー協会のスキャンダルを暴露すると脅迫したという。脅迫内容には、賄賂用基金の設立などが含まれているとされ、サッカー協会の趙重衍主席は、懲戒処分を下すよう指示したものの、懲罰委員会はA氏に1週間の休暇を与え、A氏がどのような行動を取るか観察するという、常識では考えられないような決定を下した。

 A氏は09年から11年までの間に、サッカー協会のクレジットカードのポイントをギフトカードに交換するという手口で、2489万ウォン(約170万円)を使い込んだとみられる。サッカー協会は毎年、クレジットカードで50億ウォンほど物資を購入しており、利用金額の0.2%がポイントとして還元されるが、A氏はそのポイントをすべて横領していた。(編集担当:及川源十郎)