ソニーの3Dテレビはどこが違う?「3Dブラビア」で目差すもの【最新ハイテク講座】
「3D is YOURS 〜ソニーは3Dをすべての人へ〜」という志のもと、ソニーは2010年中に3Dテレビ「3Dブラビア」を筆頭に3D対応のAV機器を続々と投入する予定だ。
リビングにも3D映像を!ソニー、液晶テレビ「3Dブラビア」の魅力とねらい

3Dテレビとしては、パナソニックが「3D VIERA」をすでに発表しているが、ソニーが新たに投入する「3Dブラビア」は、「3D VIERA」とはまったく異なる技術を盛り込んでおり、ソニーでは3Dコンテンツ全体を盛り上げていく構えだ。
今回は、ソニーが満を持してテレビ市場へ投入する「3Dブラビア」にフォーカスしてみた。

■どうして立体的に見えるのか? - 3D映像の原理
人はものを見るときに、右目と左目のそれぞれの視点から、わずかに異なった映像を見ている。これを「視差」と呼び、脳の処理により奥行き感や立体感を感知することができる。

3Dテレビの映像は、この視差を応用し、右目用と左目用の映像を交互に高速で表示する。2つのイメージを脳が合成して、立体感のある映像として認識されるわけだ。

ソニーの3Dブラビアでは、独自の3Dメガネをはじめ、4倍速液晶、独自の技術を投入することで、高品位な3D映像を実現している。

■3D表示を実現する3つの技術
ソニーの3D表示技術をみてみよう。

●明るい部屋でも綺麗に見られる秘密 - フルHD 3D表示/フリッカーレス
3Dブラビアでは、フルHDの3D表示を実現するため、「フレームシーケンシャル表示方式」で右目用と左目用の映像をブラビアの画面上に交互に表示し、視聴する映像に対応して交互に右目と左目のレンズを開閉する「3Dメガネ」を用いて、3D映像を視聴する。

通常、3Dテレビは薄暗い場所で見ることを前提とした設計だが、ソニーは「3Dメガネ」の工夫により、レンズを開閉するタイプのメガネに特有の照明器具などの光によるチラツキ(フリッカー現象)を低減させ、明るい部屋の中でも快適に3Dを楽しめるようになっている。

●クロストークの低減 - 4倍速技術
美しく自然な3Dの映像を再現するためには、右目用・左目用の映像が画面上で混在する「クロストーク」を最小限に抑えることが重要となる。

ソニーは、独自の4倍速技術(1秒間に240コマ表示)を応用し、元の映像ソースが左右それぞれ1秒間に60コマずつのコンテンツの場合には、左右それぞれ 2倍の120コマずつ(合計240コマ)表示。さらに、画面上に右目用あるいは左目用の映像が正しく表示されているコマのときにバックライトを点灯することで、クロストークを極限まで抑えている。

さらにバックライトの点灯時には発光レベルを2D視聴時よりも高くし(LED高発光技術)、明るい部屋でもメガネを通して見やすい3D映像を実現しているのだ。

●2Dの映像を擬似的に3D映像へ - 2D→3D変換機能
3Dブラビアは、「2D→3D変換機能」を搭載しており、2Dの映像を視聴しているときにリモコンの「3Dボタン」を押すと、ソニー独自の技術で映像のフォーカスがある箇所を検出し、擬似的な3D映像を表示する。

3Dブラビアなら、ハンディカムやサイバーショットなどで撮影したパーソナルコンテンツなど、2Dで制作された映像も、手軽に3Dで楽しむことができるわけだ。

ソニーは3Dブラビアに続き、2010年中に、3D対応BDプレイヤー、3D対応のVAIO、3D対応のサイバーショットの発売も予定している。

ソニーは、リビングに3Dの波を押し寄せることができるだろうか。

3Dブラビア 製品情報
ソニー

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