きゃ: すごいなあ。テキストを読む三隅さん。真剣な表情がステキ☆

三隅: 運転士以上の知識がないと作れないので、テキストを読み込むことは必須ですね。試験問題を作れるレベルでないと、わかりやすい教材シナリオは書けないですから。

きゃ: やはりご苦労されるのは、勉強の部分でしょうか?

三隅: いえいえ、気を使うのは、お客さんとの考えに差異がないかどうか常に確認することですね。依頼をくださる電鉄会社さんのご要望に合わせて作るのですが、こちらの完成イメージと、お客さんのイメージにずれがあると、作り直しになってしまいますから。

きゃ: 動画って、絵も動きもはっきり見えるから、「思っていたのと違う」などの判断がシビアになりそう。

三隅: そうなんですよ、お客さんの頭の中にある映像をこちらは見ることができませんから、そこをうまく引き出して、確認し合いながら進めることが映像ソフトを作るときのコツだと思います。コミュニケーション能力は重要ですね。

きゃ: お客さんと協力し合って作っていくんですね。

三隅: そのとおりです。だから、納めた後に、「いい教材ですね、ありがとう!」と言われる瞬間が、なによりも嬉しいですね。

きゃ: 電車についての勉強と、パソコンでのソフト開発と、お客さんとのコミュニケーションと……。大変そうだけど、いろいろな面で実力がついていきそうなお仕事だと思いました☆

■クローズアップ2:お仕事の職場環境
三隅: では、私の職場をご案内いたします。こちらです。

きゃ: おお〜、広々としてます♪ こちらでいつも作業されているんですね。

三隅: そうですね、主にパソコン作業ですから、ここに座って製作を行っています。もとが車両を修理メンテナンスする工場なので、1日に2回、10分休憩が入るんですよ。

きゃ: 壁一面にずらりと鉄道会社ごとのファイルが並んでいますよ〜。電車関係の裁判記録もたくさんファイリングされているし、鉄道マニア垂涎のお宝情報がぎっしり詰まっているオフィスです(笑)。

三隅: いろいろな鉄道会社から仕事を受けているので、情報の取り扱いには注意しています。車体の構造って、会社によって違うんですよ。

きゃ: 三隅さんは、ずっとこちらで作業をされているんですか?

三隅: 基本的にはそうですけど、営業といっしょに客先に行ったり、電車を作成している長津田の工場に行くこともたまにありますよ。素材が必要なときは、九州や関西に出張して電車や駅を撮影したりもします。

きゃ: 電車や駅を撮影するんですか!? なんだか本当に鉄道マニアみたい(笑)。

三隅: シミュレーションソフトを作るためには駅を正確に再現する必要があるので、そのときは1回で1000枚以上の写真を撮るんですよ! 運転台の中を撮影するために、車両工場で運転台に乗せてもらったこともあります。普段見られない部分まで見られるのはちょっと楽しいですね(笑)。

きゃ: そうですよね、私も「電車でGO!」とかけっこう好きだったんですよ〜。運転台、見てみたいなあっ。

三隅: 電車をつくっているのは長津田のほうの工場なので、お見せできなくて残念です。こちらではバスのメンテナンスを行っています。

きゃ: バスがたくさん停まってますね〜。これは改造中なのでしょうか?

三隅: そうですね、電車もバスも、新品の車両を作るとなると、かなりの金額になるものなので、シートや外観を一新して使うことは多いんですよ。……≫続きはこちら

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