FIFAは14日、フィオレンティーナ所属のルーマニア代表FWアドリアン・ムトゥ(29)へ、かつて所属したチェルシーに対して1717万ユーロ(約28億円)の賠償金支払いを命じた。

 2003年夏、イタリアのパルマから1500万ユーロでイングランドのチェルシーに移籍したムトゥは2004年10月、コカイン使用の陽性反応が検出され、チェルシーを解雇された。その後、ムトゥは移籍金が支払われることなくユベントスへ移籍していた。

 FIFAの判決を受け、チェルシーは「我々がパルマに支払った移籍金に値する賠償金の支払い命令が下ったことに満足している。この判決は我々だけでなく、サッカー界全体の発展につながるものだ。移籍金の問題だけではなく、コカインや使用禁止薬物の撲滅を進める上でも重要な意味を持つ」との見解を示した。