ボケのちゅうえいとツッコミの瀧上伸一郎からなる実力派漫才コンビ「流れ星」(浅井企画)。なぜ彼らがブレイクしないのか不思議でならない。しかるべき条件は多々そろっているのに、だ。

 ブレイクの条件その1、実力。これに関しては文句なし、だと私は思う。流れ星の漫才はしっかりとボケとツッコミが確立されていてテンポがいい。最近は“ずれ漫才”がブームの兆しを見せているようだが、彼らの漫才は王道も王道。センターマイクをはさんでボケとビンタが華麗に飛び交う様は、ラリーの続く好ゲームを見ているようだ。

 流れ星の実力は「爆笑オンエアバトル」(NHK)でも証明されている。これまでに彼らは18回出演しているが、そのすべてがオンエアされているのだ。この無傷の連勝記録は「タカアンドトシ」(吉本興業)に並ぶものとなっている。

 ブレイクの条件その2、キャラ。ここ数年はややキモイ、ややウザイといったキャラの芸人が次々ブレイクしている。あまりキャラを前面に出すのは出オチになってしまう危険をはらんでいるが、ちゅうえいはそこまではいかないギリギリの線を保っている。このギリギリがコンビでブレイクするには重要だ。

 ちゅうえいは一発ギャグを多く抱えていて、「爆笑レッドカーペット」(フジテレビ系)ではちゅうえいの一発ギャグに瀧上がアテレコをするネタを披露している。これはいつもの漫才とはまた違った顔を見せつつ、ピンで一発芸を見せるよりも確実におもしろい出色の出来だ。

 ブレイクの条件その3、ルックス。これに関しては以前別の記事でも褒めちぎったが、瀧上のルックスは素晴らしい。好き嫌いはあるだろうが、整った顔であることは誰もが認めるところであろう。芸人がアイドル並みにキャーキャー言われるこのご時世、どうして世間が瀧上を放っておくのか不思議でならない。あの可愛い顔と鋭いビンタのギャップは幅広い層の女性票を獲得しそうなのに。

 これだけ条件がそろっていて、なぜ流れ星はブレイクしないのだろうか。不思議だ。

 そういえば、29日にみずがめ座流星群が極大日を迎えた。当日ほど華やかな天体ショーはもう見込めないかもしれないが、それでもまだ数日は楽しめるはずだ。彼らのブレイクを流れる星に願うとしよう。

(編集部 三浦ヨーコ)


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