先制点を決め喜ぶ水野<br>【photo/Kiminori Sawada】

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 18日、サッカー北京五輪2次予選第4戦が行われ、3連勝中で勝利すれば最終予選進出が決まるU-22日本代表はアウェイでU-22シリア代表と対戦。前半18分、MF水野晃樹が豪快なミドルシュートを叩き込み先制点を挙げると、終了間際にもCKのこぼれ球を本田圭佑が押し込んで2点リードして折り返した。しかし、後半に入り流れは一転。結果的に勝利を収めたものの内容の乏しい一戦となった。

 反町康治監督は、第3戦ホームでのシリア戦では李忠成を平山相太の相棒として起用したが、この試合ではJリーグで好調を維持しているカレン・ロバートに変更。また発熱の影響でMF本田拓也が欠場。ボランチには青山敏弘がマレーシア戦以来2試合ぶりに先発メンバーに名を連ねた。

 前半、アウェイながら積極的にショートパスをつなぎ攻撃を組み立てる日本。両サイドの本田圭佑、水野が高い位置をとって起点になり、攻撃に絡んでいった。ただクロスのタイミングが中央で待ち構えるFW2人に合わず得点には至らなかった。試合が膠着し始めた18分、右サイド、ドリブル突破で抜けた水野がバイタルエリアへ進入。相手ディフェンスが崩れた瞬間、左足を振りぬき強烈なミドルシュートを放つ。これがゴールバーに当たってそのままネットを揺らし、日本が先制点を挙げ試合の主導権を握る。

 その後も日本は、ボールをキープしリズムを掴もうとするものの、疲れからかボールを持つ選手へのサポートが遅れだした。そしてシュート機会が減り、なかなかチャンスは作れず時間だけがいたずらに過ぎていった。しかし前半44分、相手のミスから貴重な2点目を挙げた。水野のCKに相手GKが不用意な飛び出しでゴールをあけると、こぼれ球に反応した本田圭佑が落ち着いて決めた。日本は前半2点リードで折り返した。

 しかし、後半に入ると流れ一転。シリアの前線からのプレッシャーに耐え切れなくなった日本はミスを連発。最終ラインからのビルドアップがなくなり、終始前線にロングボールを放り込む内容の薄い試合へと変わっていった。反町監督もそれを察してか、積極的に選手を入れ替える。後半21分に上田康太、同32分に増田誓志と続けて投入した。流れは一向に変わらず、最後のカードとして初招集を受けた菅沼実をカレン・ロバートに代えた。与えられた時間はわずか5分。これではさすがに見せ場も作れずタイムアップ。後半の失速に関して反町監督も不満顔。「緩慢なプレーが多かった」と反省の弁を残した。

 この勝利で勝ち点「12」に伸ばし最終予選への進出を決めたことで、残り2試合は消化試合となるが、反町監督は「グループ1位を目指し、大事に使わないといけない」と気を引き締めていた。

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