愛内里菜
 今年で3年目となった愛内里菜のバレンタインライブ「RINA AIUCHI VALENTINE LIVE 2007」。17日は「-GIRLS N' ROSES-」と題して女性客限定、翌18日は「-BOYS N' ROSES-」と題して男性客限定と2日間に分け、スペシャルゲストを迎えて東京・ラフォーレミュージアム六本木で行われた。

 初日の17日、客席が女性客で埋め尽くされる中、18時ちょうどに愛内里菜の合図でガールズパーティが開幕。トップバッターには、昨年末にデビューを果たした宇浦冴香が登場した。彼女にとって東京でのライブは今回が初となり、「17歳の高校2年生です」という自己紹介に、客席からは驚きの声が上がる。1曲目はデビュー曲の「Tears 〜涙は見せたくない〜」。170cmの長身から発せられる伸びやかで張りのある歌声が、会場の温度を徐々に上げていく。カバー曲を続けた後、最後は3月14日に発売となる2作目のシングル「Sha la la -アヤカシNIGHT-」。ゲストコーラスとして参加したdoaの大田紳一郎を伴って、堂々としたパフォーマンスを見せた。

 続いて、doaより大田紳一郎と徳永暁人の“oa”コンビが登場すると、客席からは女性客らしく黄色い声援が上がる。2人ともがアコースティックギターを弾き語り、大田の腕には「ゼロの気持ち」のジャケットにも使用されたギブソン・ハミングバードが。大田がリードボーカルを担当した「One Love」の後は、昨年12月の発売以来ロングヒットを記録している「心のリズム飛び散るバタフライ」。徳永の穏やかで哀愁漂う歌声に、先程までとは一転して会場中の女性が静かに聴き惚れていた。

 最後のスペシャルゲストには、「眠っていた気持ち 眠っていたココロ」の歪んだギターをバックに、カジュアルな黒のロングカーデを身にまとった上木彩矢が登場。ロックシンガーさながら、ストレートのロングヘアをなびかせて歌うその姿に、客席からは無数の拳が突き上がる。「Secret Code」「もう君だけを離したりはしない」と続き、最後の「ピエロ」では再びゲストコーラスとしてdoaの大田が参加。上木彩矢の原点回帰を思わせる曲順で、一昨年に続き2度目の出演となった彼女の、成長の跡が感じられるステージとなった。

 そして、いよいよ主役の出番。1月1日に発売となった最新シングル「薔薇が咲く 薔薇が散る」のイントロが流れると、ステージ中央のスクリーンに映し出された真紅の薔薇の中から愛内里菜が飛び出す。予期せぬ登場に、観客のテンションは一気に高まり、ひときわ大きな歓声が上がった。最初のMCでは、「ずっと前から、このガールズ・オンリー・ライブを夢見ていたので、今日はメチャメチャ嬉しいです!」と挨拶した。

 「PRECIOUS PLACE」を歌い終えると、それまでのアクティブなパンツルックからエレガントなドレススタイルへと変身。アップテンポな序盤から一転、シリアスな中盤は「MISS YOU」「Powder Snow」を切なく儚げな表情で歌い上げる。「NO NEEDS」では客席中央に設けられたサブステージで一人一人を見つめるように歌い、バレンタインならではの曲「しるし」ではステージ上のソファーに腰掛けてしっとりと歌って聴かせた。

 後半は再びアクティブな青のノースリーブで登場すると、会場内を縦横無尽に動き回ってアップテンポなナンバーをメドレーで連発。「あっついわぁー!」と言いながらも休むことなく「もう一丁、みんな盛り上がっちゃう?」と「Run up」「GLORIOUS」「FULL JUMP」と一気に本編最後まで駆け抜けた。

 アンコールは、ピンクのバレンタインライブTシャツに着替えて登場。「今日出逢えたみんなへ、感謝の気持ちを込めて」と「Dream×Dream」を会場と一体となって歌った。最後の曲は、誰一人バレンタインに告白した経験がないという、上木彩矢と宇浦冴香とのガールズトリオでロックンロールナンバー「I LOVE ROCK'N'ROLL」を熱唱し、ガールズパーティーの幕を閉じた。