「縦縞のプライド」を胸に最後の夏へ突き進む 東海大福岡の主力座談会【前編】

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 2017年の選抜甲子園大会で、清宮 幸太郎を擁する早稲田実業などを破り、ベスト8進出を果たした東海大福岡。 今年のチームは、当時のメンバーを知る3年生の選手を中心に構成されており、秋季福岡県大会ではベスト16、春季福岡県大会でもベスト16と堅実な強さを維持している。今回は、そんな東海大福岡の主力選手4名にお話を伺い、春の敗戦から出た課題や夏に向けた取り組みを伺った。

<メンバー>森田哲平(3年) 三塁手(主将)藤木貫太(3年) 捕手重田正輝(3年) 投手大久保啓(3年) 投手

「TOKAI」の縦縞のユニホームに憧れた東海大福岡の主力を務める左から森田哲平,藤木貫太,重田正輝,大久保啓

―― 本日はよろしくお願いします!それではまず、東海大福岡に入った理由から教えてください。

森田 自分は、小学校の時に東海大福岡の試合を見て、その時から憧れがありました。県内でもとても強くて、何よりこの縦縞のユニホームが格好いいなと思っていました。

藤木 実は自分は、公立高校を受験したのですが、落ちてしまったため東海大福岡に入学しました。今では東海大福岡に来て良かった思っています。

重田 中学校の頃に杉山監督に誘っていただいて、練習も見に来て良いチームだなと思い入学を決めました。

大久保 自分の兄は、2年前に選抜甲子園に出場したときのキャプテンでした。兄の姿も見ていたので、その影響もあって入りました。

―― 入学したときチームは選抜甲子園でベスト8にも進出したチームでしたが、いざ入学してどんなことを感じましたか?

森田 高校野球と言えば、先輩が厳しいイメージもあったので、ある程度の覚悟もしていたのですが、先輩方がとても優しく接してくださり驚きました。野球が上手い人は、心も優しいのだなと思いました。

藤木 自分は中学校の時そんなに強いチームではなかったので、入部してすぐに先輩たちのノックを見て驚きました。上手いのももちろんなのですが、すごく声が出ていて雰囲気が凄く良かったです。

重田 自分は投手なのですが、ただボールが速いだけではなく、投球術であったり変化球の使い方であったり、中学で見てきたものとは全然違うもので驚きました。

大久保 3年生の先輩方が、率先して動いているところにまず驚きました。だから強かったんだなと感じました。

―― 東海大福岡に入って良かったなと思うところはありますか?

森田 杉山繁俊監督は、グランドの練習よりも普段の生活を重視されています。落ちているゴミは拾ったり、ボールも落ちていたら拾ったり、そういった気遣いや心配りが東海大福岡に来て出来るようになったと思います。

藤木 自分はキャッチャーなのですが、中学時代までは配球を深く考えることもありませんでした。杉山監督はとても経験豊富な方で、配球に関する様々なことを教えて頂きました。

重田 自分も、杉山監督の配球の考え方にはいつも驚きます。練習試合では、たまに杉山監督がベンチからキャッチャーにサインを出していたことがあるんですが、その通りに投げると本当に一本も打たれません。勉強になることは多いです。

大久保 自分は、今年から東海大福岡にいらっしゃった森下倫明先生からいつも投球術を学んでいます。ピッチング練習でも、ただ投げるのではなく、普段から試合を想定して投げなさいと教わります。

杉山監督は「社会に出てどう生きていくか」を教えてくれる監督練習後に杉山繁俊監督の話を聞く選手たち

―― 今少し杉山監督のお名前も出ましたが、皆さんにとって杉山監督はどんな監督ですか?

森田 自分は主将として、とにかく野球よりも普段の生活が大事だと言われます。誰からも応援されるような選手になることを、常に心掛けて野球をやりなさいいつも言ってくださる監督です。

藤木 もちろんチーム全体でもたくさんのことを教えて頂きますが、個人的にも様々なことを教えて頂きます。野球だけじゃなくて、社会に出てどう生きていくかが大事だと、自分は良く言われます。

重田 野球の時は厳しいのですが、練習以外の学校で会った時などは、とても優しい監督です。メリハリのついた監督だなと思います。

大久保 たまにバッティングをしている姿を見るのですが、本当にすごいです。60歳を超えた方の打球ではないです。すごい野球経歴をお持ちの方なので、自分たちもとても勉強になります。

―― それでは今度は皆さんのことについても伺いたいと思います。自分自身の特徴を教えてください!

森田 自分はキャプテンでもあり、サードでもあるので、一番のホットコーナーとしてチームで一番熱くないといけないと思います。周りよりも声を出すことは、心掛けているところですし、自分のいいところだと思います。

藤木 自分はキャッチャーなのですが、セカンド送球やキャッチングだけではなく、周りが見えていて、しっかり指示を出したり気を配ることが出来ることが、自分の持ち味じゃないかなと思います。

重田 自分はサウスポーで、右バッターのインコースへのストレートに自信を持っています。夏までに、インコースのストレートを生かせるピッチャーになりたいです。

大久保 自分もまっすぐには自信があります。制球力はあともう少しですが、真っ直ぐとスライダーのコンビネーションが上手く決まればなかなか打たれない自信があります。

前編はここまで!後編では、現在のチーム状況や夏への意気込みについて語っていただきました。後編もお楽しみに!

(取材・栗崎 祐太朗)