ロシア杯で棄権したゴールドがSNSに想いを吐露した【写真:Getty Images】

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2年ぶり復帰戦もフリー棄権「もし悲しませたら申し訳ない」

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦ロステレコム杯は17日、女子フリーで2年ぶり復帰戦となった元全米女王グレイシー・ゴールド(米国)は棄権した。うつ病、不安症、摂食障害による休養から復活したが、フリーの舞台には立たず。自身のツイッターで「もし悲しませたら申し訳ない」と長文メッセージを掲載し、謝罪。ファンからは「世界はグレイシーのそばにいる」などと温かい励ましが相次いでいる。

 フリーのリンクにゴールドの姿はなかった。ショートプログラム(SP)で10人中最下位ながら、2年ぶりの復帰戦で第一歩を踏みしめたが、最終的に棄権を選択。自身のツイッターで胸中を吐露している。

「今夜のフリーの棄権という結果にはひどく失望している。難しい決断だったけど、最終的には私の精神状態を考慮した。私は自分のフィジカルとメンタルがともに上向いていくことを期待しているわ」

 こうつづると、続けて「最後の下降の際の扱いは私がこれまでしてきた中で最も難しい出来事だった。けど、私の昨日のショートプログラムは悪くなかった。ここ数か月してきた努力を無駄にしたくなかったのもある」「そして、フリースケートの争いでは私の代表としての自信と健康状態にダメージを与えた。サポートしてくれている人たちに感謝します。もし悲しませたら申し訳ない。これは私にとってスタートでもっと大きくなれることを私は知っている」と投稿した。

ファンから激励続々「自分のことが一番大事」「どんな決断も受け入れる」

 復活の第一歩を記したSP後に手応えを示した一方、メンタル面を考慮し、今回は自重したようだが、前向きな心境も吐露。最後には「私のことを置いていかないでね」とハートマークをつけ、ファンに対して今後も声援を願っていた。

 ファンからは「世界はグレイシー・ゴールドのそばにいるわ」「お大事にしてね、グレイシー」「誰もがっかりなんかしていない、あなたのカムバックを期待している」「自分のことが一番大事。私たちは理解している」「グレイシー、あなたは本物のヒーロー」「あなたのどんな決断も受け入れる」と温かい声が続々とかけられていた。

 フリーの舞台にこそ立てなかったが、大きな一歩を踏み出したことは確か。大会前には22年北京五輪に向け、意欲を燃やしていた。一歩ずつ階段を上がりながら、かつての輝きを取り戻してくれる日をゆっくりと待ちたい。(THE ANSWER編集部)