中国メディアは、以前は日本旅行というとツアー旅行で、温水洗浄便座と炊飯器を大量に購入するのが流行していたが、今では「タバコとマオタイ酒」を買って帰る中国人が増えているとする記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 購買意欲の高い中国人旅行者。日本を訪問する中国人の増加は、日本経済にとって少なからずプラスになっているのは間違いないだろう。数年前に一世を風靡した爆買いはすっかり落ち着いたものの、最近では中国人にとってより「メンツの立たない」ものが好んで大量購入されているという。中国メディアの捜狐は12日、日本で「タバコとマオタイ酒」を買って帰る中国人が増えているとする記事を掲載した。

 記事はまず、以前は日本旅行というとツアー旅行で、温水洗浄便座と炊飯器を大量に購入するのが流行していたと紹介。これは一種の外国崇拝で、中国にはそれだけ先進的な技術と高品質の家電がないと思っていたためで、これでも十分メンツが立たないことだったが、最近の傾向は「よりメンツが立たない」のだという。

 記事によると、それは最近の人気が「よりによってタバコとマオタイ酒」だからだという。マオタイ酒は中国を代表する酒であり、日本人が中国旅行で買って帰ることもある高級酒だ。ではなぜ中国人が、日本旅行で日本酒ではなく中国のマオタイ酒を買って帰るのだろうか。

 記事の説明によると、マオタイ酒は中国での販売価格が高く、日本の免税店で買ったほうがずっと安く手に入るのだという。「中国で買うと何倍もする」と伝えている。同じ理屈で、タバコも日本で購入すると半分の値段で買えるのでむしろ「買わないと損」という感覚がするという。この価格差に気が付いた訪日中国人が、日本で「爆買い」しているのだと紹介した。

 記事はこの現象について、中国で作ったものを国内では高く売りつけて、海外では安く提供していることになり、「メンツが立たない」と主張している。損得の感覚が非常に敏感な中国人らしい視点であり、また何にしても「メンツ」を優先して考えるのも中国人らしいと言えそうだ。次々とブームが来ては去っていく中国人旅行客の爆買い。日本人の発想の斜め上をいっており、次は何が来るのかむしろ楽しみなほどである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)