ブックオフ」の出店が変わり始めている。アパレルリユースを取り込んだ「BOOKOFF PLUS」、家電、メディア機器、生活用品も取り込んだ「BOOKOFF SUPER BAZAAR」へのシフトである。

 同店を展開するブックオフコーポレーション(株)の2018年3月期の業績は営業収益800億円(前年同期比98.4%)、営業利益6億円(同426.6%)。

 同社は1990年に中古本買取・販売の「ブックオフ」1号店を出店、以降、フランチャイズチェーン(FC)を取り入れながら着々と店舗数と売上げを伸ばし、825店舗(18年3月時点*FC、海外含む)を展開するまでになった。「書籍の中古店=ブックオフ」と言われるまでに書籍中心のリサイクル市場をけん引してきた。17年3月期の営業収益813億円に至るまでじわじわと業績を伸ばしてきた。しかし、同期をピークに18年3月期はわずかながらも減収となった。同社では主な減収要因として催事向けの古着販売事業の撤退、高級ブランド買取・販売事業の不振などを挙げている。そのため営業段階では増益とはなっているが、12億円強の特損を計上している。

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3割占める書籍構成比が約6割の売上利益率の源だが

 リサイクル業界の専門メディアである「リサイクル通信」によれば2016年のリサイクル全体の市場は1兆7743億円(前年比107.4%*住宅、自動車除く)。同メディアが統計を取り始めたのは2009年。以降市場の伸びは伸び続けている。

 経済産業省調査によると「メルカリ」「ラクマ」を始めとするフリマアプリ市場は2017年度4835億円。前年(3052億円)に対し、50%以上の伸び。CtoCはリサイクル市場の新たな柱となっている。対してBtoCの主役である主要企業を見ると、上場企業の順位ではゲオホールディングス〔2018年3月期営業収益2992億円、売上総利益1195億円(売上比39.9%)、営業利益146億円(売上比4.9%)〕を筆頭に、先のブックオフコーポレーション〔同営業収益800億円、売上総利益469億円(売上比58.7%)、営業利益6億円(売上比0.8%)〕、コメ兵〔同営業収益454億円、売上総利益129億円(売上比28.5%)、営業利益16億円(売上比3.6%)〕と続く(以上の数値は千万円以下切り捨て表記)。

 ただし、売上総利益率ではブックオフの断トツぶりが目立つ。人気により価格変動幅が大きいソフト、メディア関連機器を主力とするゲオ、差益幅の薄いブランド品中心のコメ兵などと比べると、ブックオフの中で3分の1以上の売上構成比(33.9%)を占める書籍の利幅の高さが表れている。

 とはいえ、一次市場ともいえる新刊書籍・雑誌含む出版市場の縮小、先のネット販売の成長はやはり店舗主体の成長に陰りをもたらす。そこで巻き返しの一手が冒頭の新業態の展開である。

 アパレルのラインロビングを図った「BOOKOFF PLUS」、食を除く生活関連の衣料・住居・余暇関連を取り込んだ総合業態である「BOOKOFF SUPER BAZAAR」である。前期、FC含め10店舗の出店を行ったが、新業態が7店(「BOOKOFF PLUS」が4、「BOOKOFF SUPER BAZAAR」が3)、3月末時点でそれぞれ55店舗、41店舗の陣容となっている。BAZAARの店内は従来の書籍のスペースに加え、男女別、エイジ別、スタイル別、またシューズもカジュアル、ビジネスに区分されたアパレルコーナー、調理、デジタルなど用途別に配置された家電コーナーと通常の専門店に見劣りしないレイアウトとなっている。各コーナーをつなぐ主通路、コーナー内の副通路も回遊しやすい。総合スーパーの空きフロアはもちろん、ショッピングセンター内での展開も有望かもしれない。

 これらアパレル、家電、メディア関連とも出版同様に一次市場の大きな成長は期待しにくい。しかし、2兆円までは伸びると目されるリサイクル市場に食い込む可能性はありそうだ。