ルッテ首相(資料写真)=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】9日開幕の平昌冬季五輪に合わせて韓国を訪れるオランダのルッテ首相は8日、訪韓に先立ち聯合ニュースの書面インタビューに応じた。北朝鮮の五輪参加で国際社会の北朝鮮への制裁が弱まりかねないとの懸念があることについて、「国連安全保障理事会の(制裁)決議は決議の目的を進展させることに役立つなら(制裁の)免除が可能だと明示している」とし、北朝鮮要人の訪韓が免除に該当する事案かどうかを確認するため、韓国政府が国連の専門家と接触中だと伝えた。オランダは現在、安保理の北朝鮮制裁委員会の議長国を務めている。

 

 ルッテ氏は安保理決議の内容を改めて説明した格好だが、北朝鮮代表団などの訪韓を巡り制裁違反論議がある中での言及で、注目される。

 平昌五輪に合わせて北朝鮮が韓国に派遣する高官級代表団には、安保理制裁の対象者で、加盟国への渡航が禁止されている崔輝(チェ・フィ)朝鮮労働党副委員長が含まれる。国連筋によると、韓国政府は崔氏が訪韓できるよう北朝鮮制裁委員会に制裁の免除を要請した。

 ルッテ氏はただ「制裁委の議長国として、われわれは制裁を適時に、全面的に履行することに焦点を当てる」とも説明した。

 一方、平昌五輪を機に始まった南北対話と今後の非核化対話の可能性については、「(北朝鮮核問題を)解決に導く唯一の方法は外交。オランダは(韓国による)北朝鮮との対話再開を歓迎する」とし、五輪が朝鮮半島の平和に近づく機会となることに期待を寄せた。

 北朝鮮への人道支援と関連しては、「助けが必要な人々を支援すべきだ」としながらも、支援が北朝鮮政権の核・ミサイル開発に流用されてはならないとの認識を示した。

 ルッテ氏は韓国とオランダの関係について、すでに農業や先端技術、クリエーティブ産業などの分野で活発に協力しているとし、両国が共に投資するスマートシティー、持続可能都市の分野で協力を深めることができると見込んだ。