「買い物かごに何が入っているか」を見ると、その人の「健康リテラシーの高低」が一発でバレてしまう?(写真:tkc-taka / PIXTA)

「学歴・頭のIQ」で、「仕事能力」は判断できない。仕事ができるかどうかは、「仕事のIQ」にかかっている。
「グローバルエリート」ことムーギー・キム氏が「仕事のIQの高め方」について書き下ろした『最強の働き方――世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓』は20万部を突破、翔泳社主催の「ビジネス書大賞 2017」の大賞を受賞し、世界6カ国で翻訳も決定するなど、世界中で注目を集めている。
本連載では、ムーギー氏が「世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ教訓」の数々、および「日常生活にあらわれる一流・二流の差」を、「下から目線」で謙虚に紹介していく。

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「二流」は商品棚を荒らしながら買い物をする


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「ウィ ウィッシュ ユア メリークリスマス♪ ウィ ウィッシュ ユア メリークリスマス♪ いよいよ年末商戦、スーパーだろうがデパートだろうが、クリスマスムード一色やね! 年末商戦にうかれて、いらんもん買わへんからな〜〜!!」

世の中には、スーパーマーケットに足を踏み入れた途端、「二流の暗闇」に転落してしまう人たちがいる

リンゴを何個も手でベタベタ触りまくって渾身の1個を探しつづける、残念なリンゴ購入者たち。ヨーグルトや牛乳を選ぶときも、少しでも賞味期限を延ばすべく「いちばん若い商品」を探すために奥の奥まで手を伸ばして商品棚を壊滅状態に追いやり、そのまま放置して帰るのだから手に負えない。

残念な五流のケースでは、レジ横にある割りばしやプラスチックのスプーンを持てるだけ持って帰るのだから、もはやかける言葉などあるはずがないのだ。

これに対し、一流の人物はスーパーに足を踏み入れても一流だ。買うものは納豆やキムチなど健康にいい発酵食品が多いし、野菜はブロッコリーやアボカドなど抗酸化作用の強い食品を買い込んでいる。

「学歴の高さやIQの高さ」と、「スーパーで立派に買い物ができるかどうか」は関係がない。世の中には、スーパーに足を踏み入れた途端、食材を選んだ途端、そしてレジに並んだ途端、「二流の奈落の底に転落」していることが暴露されてしまう人がたくさんいる。

では、スーパーに足を踏み入れただけでバレてしまう、その「人格的欠陥」「人間的故障」とは、いったいどのようなものだろうか? 早速、紹介していこう。

まずスーパーでバレてしまうのが、その人の「不健康志向」である。

「持ち帰り自由」でも適切な数にする

【1】「健康リテラシーの低さ」がバレる

古い油の塊と化した怪しげな唐揚げや、大量の油が含まれているポテトチップスを「お買い得セール」でたらふく買い込む、二流のスーパー利用客たち

続いて糖分の多い清涼飲料水にグルテンざんまいのコッペパン、マーガリンなどの、いわゆる「不健康食品リストにある食品」をすべて買い込んでしまうのは、二流来店者の二流たるゆえんといえるだろう。

このような人々は「健康リテラシー」もなんのその、体ではなく脳が喜ぶ「炭水化物と古い油」で体の細胞と血液をドロドロにするために有り金をはたいてしまうのだから、「健康リテラシー」という意味では、もはや三流以下の奈落の底にコロコロ転落済みなのである。

スーパーの買い物では、その「買い物かごに何が入っているか」を見ただけで、その人の「健康リテラシーの高低」が一発でバレてしまうのだ。

【2】「貧乏根性」がバレる

次にスーパーで即バレるのが、その「貧乏根性」である。

残念なスーパー利用客に限って、とにかくいろいろなものを持って帰るものだ。購入したのは148円のサバの味噌煮とフィリピンバナナだけなのに、スプーン、割りばし、ビニール袋、プラスチックのフォークやスプーンなど、なんでもかんでも、余計に持って帰ってしまうのだ。

時には、「買った商品よりも、レジ備え付けのお持ち帰り用の簡易食器のほうが多いのでは?」と心配になるくらい、とにかく無料のサービス品をすべて持ち帰ろうとする、気づかぬうちに「窃盗」に手を染めてしまいかねないスーパー利用者たち。

このような「無料のものは、すべて持って帰る」という精神力の持ち主は、試食品のハムをどんなに食べても罪悪感を一切持たない。そして、試食用のハムをどんなに食べ尽くしても、1つも買うことなく帰ってしまうのだから、その胆力と貧乏根性たるや、いくらなんでも恥ずかしすぎるのではなかろうか

最後にスーパーで残念ながらバレるのが、「簡単な暗算もできず、かつ人としての配慮もない」ことであろう。

レジではまわりの人たちにも配慮が必要

【3】「暗算ができず、配慮もない」ことがバレる

いくら割引セールのものばかり選んでいて一つひとつの価格は安くても、買い物かごいっぱいに商品が入っていては「1000円札1枚」で支払いが済むわけはない。

さらに、レジで「1024円」など金額に端数が出てしまったので、どれを返品しようかうろたえている姿は、残念なスーパー利用客にとっては「悲しき日常シーン」であろう。

さらに悲惨な場合は、棚の値札と商品の値札が一致しておらず、「えっ、なんでこのトマト、そんなに高いんや?」とか「このお総菜、もうタイムセールの時間が近いんやから、2割引きにしといてくれへんか? その2割引きのシール、どうせすぐ貼るんやろ?」などなど、おカネが足りないのに逆切れして値切りだすのだから、一筋縄でいかないにもほどがあるのだ。

また、このような残念な人に限って、1円玉と5円玉だけで支払いを済ませようとしたり、30円割引のサービス券を使いたいために、レジでグズグズ時間を浪費していたりするものである。

さらには、レジで並んでいるときに買い忘れたペットボトルのお茶を思い出し、「ちょっと待ってて!」と、たくさん人が並んでいる中、突然店舗内を猛ダッシュするなど、とにかくレジの近くで大騒ぎするのだ。

残念なスーパー利用者は、簡単な暗算にも大失敗するのみならず、人としての配慮も壊滅していると考えて差し支えないであろう。

ここまで、二流のスーパー利用客の悲しき特徴を、この下なき下から目線で謙虚に書きつづってきた、「グローバルエリート」の称号を世界的にほしいままにする私。

それでは、「一流のスーパー利用客」とは、いったいどのような行動をとるものであろうか?

ここで述べてきたように、健康に配慮した商品を買い求め、試供品を欲深く持って帰らず、最低限の暗算が可能なのは当然のことながら、一流のスーパー利用客は、次のような特徴を有している。

「一流のスーパー利用客」2つのポイント

【1】テキパキと買い物が早い

一流のスーパー利用客は、その買い物のスピーディな効率性に表れている。

一流の人たちは、スーパーに入った途端、いつも買っている健康食品である、豆腐とキムチとオリーブオイルとヨーグルト、そして可能ならレンズ豆も買うなどして、「世界5大栄養食品」を難なく入手しているのだ。

かごに入れているドリンクを見ても、糖分たっぷりで栄養素は糖質ギトギトの野菜ジュースやスポーツ飲料、缶コーヒーを買うことは一切ない。

また、良質な植物性タンパク質である一流の豆腐を大量に買い込むのみならず、甘くない豆乳もあっという間に選ぶため、買い物かごが「一大ヘルスセンター」と化しているのは、一流の一流たるゆえんといえるだろう。

【2】広告や周囲の価値観に惑わされず、ROIの高い買い物をする

また、一流のスーパー利用客は、広告や周囲の価値観に惑わされたりはしない

糖度の高い果物は確かにおいしいかもしれないが、糖度が高い分、血糖値やインスリンを出す膵臓に多大な打撃を与えることになってしまう。このような安易な買い物にはお付き合いしないのが、一流の一流たるゆえんである。

さらに一流のスーパー利用客は、ブロッコリーを買っても「熱を加えると栄養素が壊れる」ことを熟知しているので、ブロッコリーの栄養が逃げないように生のまま食べてしまう。

そして、納豆、キムチ、豆腐にオリーブオイルを混ぜたら生のブロッコリーを加えて、「健康すぎる朝食」という勝利の美酒に酔いしれながら、一気に食べるのだ。

このように、体にとにかくよい「グローバル・ドンブリ」を作るために必要な健康食材をたっぷり買い込むのが、一流の一流たるゆえんなのだ。

これまで、スーパーでの買い物で即バレる一流と二流の深淵なる差に関して、グローバルな見識で読者の皆様を圧倒してしまった、「グローバルエリート」の呼び声が高い私。

しかし、ここのここまで読み進めて、まさかのまさか、年末の最終局面で、実は「二流のスーパー利用客」がこのグローバルエリートであったなどという衝撃の事実を看破することができた人はいるだろうか。

真の「二流のスーパー利用客」は、この私


冬になると、スーパーの石焼き芋をしつこく吟味して、重くて大きい芋を何個も買いあさる炭水化物中毒の私。そして、どんなに糖分が高くても「お芋は食物繊維も豊富やからね」と、意志薄弱な自分への言い訳を重ねるのが、この恥ずかしい私なのだ。

衣だらけのとんかつの前では「豚肉はビタミンBが豊富だし」などと、中途半端な栄養知識で自己弁護に走るという羞恥プレー。チョコレートの誘惑には「ポリフェノールは血管を強くしアンチエイジングによくて、赤ワインより含有量が多いんや!」というように、言い訳放題の「恥ずべき三流エリート」が、この私なのである。

しかし、私のように残念なスーパー利用客がこの世から消えて失せないかぎり、この世の中に再び、平和と呼べる日常が戻ることは一切ない

石焼き芋や「芋けんぴ」、パックに入った「むき栗」を大量に買い込んでは、母親に「あんた、ほんまクセが悪いからやめや!! いま何キロや!!」と、いい年になっても怒鳴られているような恥ずかしすぎる輩がこの世から消えないかぎり、この世はいつまでたっても正常化しないのである。

それでは、今日も元気にオリーブオイル・ブロッコリーを主体とした「グローバル・ドンブリ」を食べたあとで、グローバル・メールマガジンの執筆という次の偉業に旅立つこととしよう。