夜行バスと言えば、お金を節約したい学生などが利用するものというイメージを持つ人もいるかもしれない。しかし、快適に移動したい顧客のニーズに応えるべく、日本の高速バスは高級志向へと変化していると言われる。(イメージ写真提供:123RF)

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 夜行バスと言えば、お金を節約したい学生などが利用するものというイメージを持つ人もいるかもしれない。しかし、快適に移動したい顧客のニーズに応えるべく、日本の高速バスは高級志向へと変化していると言われる。

 中国メディアの今日頭条は8日、日本の高級高速バス「ドリームスリーパー」について紹介する記事を掲載し、日本の高速バスと比べると「中国のバスはあまりにも見劣りがする」と伝えている。

 この「ドリームスリーパー」は、「走るホテル」さながらの業界初となる完全個室を打ち出している。全部で11室に分かれており、4列シートの高速バスでは座席数が40ほどであることを考えると、非常にゆったりとした設定になっていることが分かる。

 記事は写真とともに「ドリームスリーパー」を紹介しているが、室内はブラックと木目を基調とした落ち着いた内装が特徴だ。コンセント、無料Wi―Fiはもちろんのこと、ボタン1つで調整できるリクライニングシートや、備え付けのスリッパもあり、高級感あるトイレもあってホテルさながらだ。記事はまた、日本の高速バスのもう1つの特徴は、運転手にも仮眠部屋を提供していることだと伝えた。

 では、中国高速バスとどう違うのだろうか。記事は、中国で一般的な高速バスの様子を写真で紹介。2段ベッドが縦に3列に並んでおり、ベッドのない乗客は通路で寝ている様子も見受けられる。最近では定員オーバーに対する取り締まりが厳しくなっているため、通路で寝ている乗客の姿を見かけることは減っているようだが、トイレ付近はにおいはきつく、布団も使いまわされているため、衛生状態が心配になってくる。

 まさに、日本と中国高速バスの差は「天と地」ほどあると言える。しかし、中国では高速鉄道の発達とともにバス業界が苦境に追い込まれ、日本のような高級路線に変更することもなく淘汰されてきているのが現状のようだ。中国高速バスがまだ存在する今のうちに、一度は経験してみるのもいいかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)