日本を訪れる中国人旅行客のなかには日本滞在中の自由を求めて個人観光ビザで訪日する人も多い。団体旅行であれば、旅行会社側が用意したバスで決められたルートを回ることになるが、個人ビザであれば自分が望む公共交通機関を使って自由に移動することができるため、地下鉄や新幹線を利用する機会もあるようだ。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、東京駅を利用する中国人にとって東京駅は非常に複雑であると伝えつつ、「出入り口が200個を超える東京駅は、中国人を迷子にさせる駅だ」と紹介する記事を掲載した。

 東京駅は日本を代表するターミナル駅であり、新幹線や山手線、中央線など複数の路線のほか、東京メトロでは丸ノ内線が乗り入れている。また、東京駅は地下で大手町駅ともつながっているため、外国人からすれば非常に複雑に思えるようだ。

 記事は、日本の国土は狭いためか、地下を何層にもわたって利用していると説明し、東京駅も地上だけでなく、地下も広いため非常に複雑だと指摘。また日本の主要ターミナル駅であるため、駅構内は絶えず大量の人で溢れ返っているとした。

 また、駅からの地上に出るための出口の数は非常に多く、こうした複雑な構造が不慣れな人を道に迷わせていると主張。もちろん構内にはたくさんの案内表示があるが「本当に迷子になってしまった中国人は、他の人の助けがなければ抜け出すことができない」とした。現在、東京では迫る五輪に向けて海外からの観光客への対応が進んでいるが、やはり外国人にとって不慣れな場所であるゆえ、多くの案内表示があったとしても、目的地に近い出口がどこなのかを自分で探し出すのは至難の業と言えるだろう。

 記事は複雑な構造の東京駅について「地下に四方八方と広がる様は、まるで宇宙のようだ」と表現する一方、東京駅をよく利用し、構造を把握した人にとっては非常に便利に違いないと論じた。

 人の多さでは負けない中国だが、地下鉄は比較的便利だ。例えば上海の2つの空港を結ぶ地下鉄などは外国人にとっても分かりやすく、利用しやすいと言えよう。それに比べると非常に複雑な構造の東京駅は外国人泣かせの駅なのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)torsakarin/123RF)