【仰天】漫画の神様! 手塚治虫の知られざる噂と逸話が凄い! 天才エピソード9連発!

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鉄腕アトム、ブラック・ジャック、ジャングル大帝、火の鳥など、数々の大ヒット作品を執筆し、存命中から漫画の神様と呼ばれてきた手塚治虫さん。数多くの漫画家が手塚治虫さんの作品に影響を受け、漫画家の道を志していったのです。

神様とまで呼ばれた手塚さんには、常人では考えられないような噂やエピソードがたくさん存在しています。厳選された噂やエピソードの中から、手塚さんの漫画への情熱を感じ取ってください。

手塚治虫の知られざる噂と逸話9選



1. 下書きをせずに執筆していた

漫画を描くときは鉛筆で下書きをし、その上をペンでなぞるのが一般的な方法ですが、手塚さんは下書きをせずに執筆していたとされています。人気絶頂時には6本の連載を抱えていた手塚さんですが、下書きを省くことで執筆スピードを上げていたのでしょう。



2. ブラック・ジャックはゴルゴ13の影響を受けた

手塚さんの代表作ブラック・ジャックは、さいとうたかをさんの「ゴルゴ13」に影響を受けて作られたと言われています。お金を積めばどんな人の命も奪うのがゴルゴ13なら、逆にお金を積まれたらどんな病気も治してしまう医者を描こうと着想したのだと言うのです。

3. TVアニメを日本に定着させたのは手塚治虫さん

日本初の30分のテレビアニメは手塚治虫さんの代表作「鉄腕アトム」でした。当時のテレビ番組の制作費相場は50万程度で、その金額で30分のテレビアニメを作るのは普通なら不可能だったのですが、手塚さんは1本55万円という破格の制作費で作品をテレビ局に売り込みました。

当時の制作現場は大変過酷になってしまったそうですが、その苦労の甲斐あってアニメは大ヒット。他社も低予算でアニメ制作を請け負うようになり、日本のテレビ業界にアニメブームが起こったのです。

この時に手塚さんがアニメの価格を下げたことで、アニメーターの労働環境が劣悪になってしまったという声もありますが、背景を考えるとこの時に低予算で売り込まなければ、もしかしたら日本でテレビアニメは普及していなかったかもしれません。

4. チョコレートが大好きだった

手塚さんの大好物はチョコレート。没後に仕事机の中からかじりかけのチョコレートが発見されたほど、チョコが大好きだったのです。

現在では適度な糖分を摂取することで脳の働きが良くなることやチョコレートにリラックス効果があることは知られてきましたが、手塚さんは本能的にチョコレートを摂取し、マンガ制作の活力としていたのでしょう。



5. 水木しげるに嫉妬して暴言を吐いたことがある

手塚さんは水木しげるさんの作品「墓場鬼太郎」を見て大きな衝撃を受けました。その後、手塚さんは自らも妖怪マンガ「どろろ」を執筆し、出版社のパーティーで水木しげるに「あなたの絵は雑で汚いだけだ」「あなたの漫画くらいのことは僕はいつでも描ける」と言い放ったとか。事実ならすごいですね。

6. 石ノ森章太郎に嫉妬したことがある

手塚治虫の大ファンとして知られている石ノ森章太郎さんですが、手塚さんに作品を批判されて漫画家引退を決意したことがあります。

手塚さんはセリフなしで繰り広げられる白熱のアクションシーンに嫉妬し、インタビューでつい批判をしてしまいました。それを見た石ノ森さんは大変なショックを受け、連載の中止と引退を編集者に相談したのだとか。事実なら手塚先生の影響力は凄まじいですね。

7. スポーツ漫画だけは理解できなかった

手塚さんはさまざまなジャンルの漫画作品を執筆してきましたが、スポーツ漫画はヒット作がありません。

これは手塚さんがスポーツ漫画の良さを理解できなかったからだとされていて、ドカベンの水島新司さんに「君はいいよねえ、野球の結果だけ描いてればいいんだから」と発言したり、巨人の星がヒットしたときも「どこが面白いのか教えてくれ!」とアシスタントに聞いて回ったりしたそうです。

8. 藤子不二雄のコンビ解消を喜んだ

同じく手塚治虫に憧れて漫画家になった藤子不二雄は1987年にコンビを解消し、藤子・F・不二雄と藤子不二雄Aに分かれて活動していくことになりました。

この2人の新たな旅立ちを祝うパーティーに参加した手塚さんは「これで同等に勝負できる」「2人がかりでは勝てないが、1人ずつなら勝てる」と発言。藤子不二雄をライバルとして認めていたからこそ出た発言なのでしょう。

9. アメリカ出張中に電話でアシスタントに背景の指示をした

締切に追われている状態でアメリカ出張に行くことになってしまった手塚さんは、アメリカからスタジオに電話をかけ「ブラック・ジャックの○話○ページ○コマ目の背景を拡大して……」「原稿の左上3センチからまっすぐ線を引いて……」などとすべて口頭でアシスタントに指示。手塚さんはアメリカで人物だけ仕上げ、帰国後に貼り合わせて原稿を完成させたことがあります。

現在ではネットを利用してテレビ電話もデータの受け渡しもできますが、電話しかやり取りの手段がない状態で、遠隔で作業をして原稿を完成させたのはとんでもないことなのです。



漫画愛とプライドの溢れるエピソード



以上、手塚治虫さんのエピソードを厳選してお届けしました。他の漫画家に対して過激な発言をしているエピソードもありますが、これらはすべて手塚さんが漫画を愛し、自分の作品にプライドを持っていたからこそ出た発言。

他の漫画家の活躍に嫉妬することで自らの制作のエネルギーに変え、たくさんの大ヒット作品を生み出したのだと言えるでしょう。今なお色褪せない手塚作品。未読の作品がある方はぜひご一読されてみてはいかがでしょうか。

■執筆・監修:Mr. Fox

執筆、撮影、編集家。日本生まれ、生年不詳、トレードマークはキツネの顔。世界各国を回りながら、メディアに関わる仕事をしてます。人のアイデアを転がします! コンコン。https://twitter.com/im_mr_fox/