ヴァイッド・ハリルホジッチ監督(撮影:Noriko NAGANO)

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28日、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は10月6日ニュージーランド戦、10日ハイチ戦に臨む日本代表24人を発表した。

新しい顔は車屋紳太郎のみ。あとの23人はこれまで招集されてきたメンバーばかりとなった。また、本田圭佑と長谷部誠はコンディションの問題で呼ばれず、岡崎慎司は杉本健勇と武藤嘉紀に「チャンス、機会を与える」ため見送られた。

ハリルホジッチ監督は「それぞれのクラブで試合に出なければ、ワールドカップのメンバーは確約できない」という自身の原則を繰り返した。ところが、そんな原則からは外れている選手も招集している。

川島永嗣は今シーズンまだ2試合の出場しかない。だが、一時期は所属クラブがなかったり、レギュラーから外れているという理由で招集されなかった川島が、ワールドカップ予選の終盤では大活躍を見せた。試合に出ていなくても試合勘が鈍らないという実績を作ったのだ。

「永嗣は内転筋に少し問題がありました」「来たところでまたチェックしたい」と監督は川島がコンディション不良だと認めた。それでも川島だけは招集したことから信頼の厚さがわかる。

また、原口元気はヘルタでなかなか出場の機会を与えられない。今季はもっとも長くプレーした試合でも35分ほど。9月は出場しないか、しても10分以下のプレー時間だった。

ハリルホジッチ監督は原口を「契約延長の問題で、あまりゲームに出ていないという状況」だと説明した。その一方で「代表では毎回良いパフォーマンスを見せてくれています」と擁護する。

監督は原口にこれまで右SB、ボランチ、左FWなど、様々なポジションを任せてきた。そのユーティリティぶりと活動量は監督の信頼を勝ち取っている。だからこそ監督は「彼を励ます話をしたい」という理由で招集したのだろう。

「ロシアへのチケットを確約できる選手は現時点では誰一人いません」。監督はそう言うが、川島と原口は最初にチケットをデリバリーしてもらえる選手になるかもしれない。

【日本蹴球合同会社/森雅史】