昔から、異性に気持ちを伝える手段として、“手紙”が多く使われていた。

その中には、相手を想う、数々の言葉がつづられている。

時は、2017年の東京。

日々行き交うLINEに対して、現代の男女は何を想うのか。

毎回デートに誘ったら来てくれる香里奈。しかし3回目のデート以降、敬太は既読スルーされてしまう

その真相や、いかに。




A1:LINE交換時に分かる、その男性の性格


敬太さんと出会ったのは、知人が開催したゴルフコンペだった。

そこまでゴルフが好きな訳でもないし、 “良い出会いがあるかな”という下心がなかったと言えば嘘になる。

スラリとした敬太さんはゴルフ場でも一際目立っていたので、彼と一緒にラウンドできると聞いた時は嬉しかった。

しかし前半が終わり “LINEを交換しよう”、と言われた時、少し驚いた。

-交換するタイミング、ちょっと早いなぁ...

交換しようと言われたのは、ちょうどお昼休憩時。まだ9ホールも残っているのに...

LINEの交換をすぐ迫られると、女性は引く。

大人数の食事会でもあるまいし、この人、焦りすぎじゃない?と感じた場合、その必死感に少しがっかりしてしまうのだ。

とは言え、コンサル会社経営、顔もそこそこ。悪くはない。だから素直に差し出されたQRコードを読み取る。

しかしまた、この一言で彼の慎重な性格が垣間見られた。

「スタンプでもいいから、何か送ってもらえる?」

面倒だったら、このままQRコードを読み取ったまま、返信しなければいい。 そうすれば、私のLINEは永遠に向こうには分からない。

でも、この人は頭の回転が早いみたい。だから無駄な駆け引きはやめて、その場ですぐにLINEを送った。



NOとは言えない?男性から来てつい返事をしてしまう一文とは


A2:誘われたのが、行きたいお店だった。たしかにYESと言ってしまうかも


翌日、敬太さんの方から連絡が来た。




ゴルフのお礼を言い忘れていたことに反省しながらも、さりげない誘い方に好意を持った。

この誘い方をされると、女性は返信をしやすい。初回のお誘いLINEは、これぐらいの距離感がある方がいいのかもしれない。

嫌な人ではないし、素敵な人だと思う。一度くらい食事に行ってもいいかなと思っていた時に、とどめの一発がやってきた。




-うっ..。

思わず、返答に詰まる。『上』は、私が今行きたかったお店だ。うしごろ系列の新店で、肉ラバーとしては、一度は行っておきたいお店だった。

うまいところを突いてくるなぁと思いながら、返事を打つ。もちろん、返事は決まっていた。




向こうの手にまんまと乗せられたことは分かっていたが、こうして二人でデートをすることになった。



『上(じょう)』は西麻布交差点近くにあった。カウンター席の目の前で調理されるお肉に、思わず目が奪われる。視覚も嗅覚も、全ての五感を使って楽しめるお店だ。

内装もシックで、いい。赤ワインが思わず進んでしまう。




「来てみたかったから、嬉しい〜。」

肉汁溢れるステーキを口にした途端、思わず心の声が漏れてしまった。

「ここ、僕も来たかったから、付き合ってくれてありがとう。新店を開拓するのが好きなんだけど、一緒に行ってくれる人募集中で。」

口にお肉を運びかけていた所で動作が止まる。

-あれ?これって、次回のデートに誘われてる?

一瞬何と返事をすべきか迷う。お店目当てだとも思われたくないし、かと言ってデートにがっついている女性だとも思われたくない。

とりあえず、彼の期待に外れないように答えておこう。

「私でよければ、いつでも!」

でもこれは、本心だった。敬太さんはとても優しくて、聡明。初回は1軒目で帰ることにしたけれど、次回のデートを楽しみにしている自分がいた。

だから翌日、素直な気持ちをLINEで送った。



ここまでは良い感じだったのに...単細胞の男性が犯しやすいミスとは?


A3:店を使って誘っていいのは2度目まで


そこから、敬太さんとのデートは続いた。

最初のうちは、純粋に楽しかった。素敵なお店に楽しい会話。センスもいいし、このまま敬太さんとお付き合いしてもいいかも...と真剣に考えていた。

しかしそんな時に来た3度目のデートのお誘いLINEを見て、私のふわふわしていた気持ちは一気に冷めることになる。




LINEを開いて、少しゲンナリする。

-またこのセリフ?

毎回、“お店”をフックにした誘い文句。この人、自分自身で勝負できないのかしら?だから段々、私の返信も機械的な回答になっていく。




3回目のデートを終えた時に、私は気がついた。

きっと、敬太さんは自分に自信がないんだろうなぁ、と。断られるのが怖いから、一度の成功例をずっと引きずって同じパターンで攻めてくる。

そして自分で勝負するのではなく、お店を餌にして、私の興味を引こうと(釣ろうと)しているのだ。




『The Bar/ゼックス アタゴ グリーンヒルズ』は愛宕にあり、敬太さんの家の近くだ。明らかに、その後自分の家に誘おうとしていることが分かる。

デートに誘いたいなら、ストレートに「デートしたい」と言って欲しい。

その後のことも考えているなら、「この後、家に来ない?」と聞けばいい。

毎回美味しいお店へ連れて行ってくれることに対しては感謝しかないけれど、もうお腹いっぱい。

自信満々な自分大好き人間は困るけれど、柔軟性を持って行動できる男性の方が、圧倒的に魅力的だ。

毎回同じ枕詞で誘ってくる男性は、魅力に欠ける。

誰かとご飯へ行きたい時や、話題の店に行きたいときは、私からまた連絡をすればいいかな。

-敬太さん、ありがとう。今までご馳走様でした。

心の中でそう呟きながら、敬太さんからのLINEを既読スルーにした。

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LINEの答えあわせ【Q】:男性から来た「また連絡するね」 またっていつ?

<これまでのLINEの答えあわせ【A】>
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vol.2 日記かよ?!一方的に “俺通信”を送る男が結婚できないワケ
vol.3 女性の「また誘って下さい♡」の真意、勘違いする男たち
vol.4 あなた、誰だっけ。「元気?」と送ってくる仲良し勘違い男
vol.5 デート後のお礼LINE。すぐ送るのは、翌日持ち越したくないだけ
vol.6 会話をスタンプで済ませないで!スタンプ乱発男に冷めた瞬間
vol.7 「忙しくて予定分からない」は、決定打に欠く女への常套句
vol.8 これってコピペ?男性からのLINE、スクショで情報共有する女たち
vol.9 先輩に紹介された女性からのLINE、既読スルーにはできません!
vol.10 仕事後の彼に「お疲れさま♡」とLINEを送る女の本音
vol.11 いい女って言われたい。トキメキを忘れた女の悪戯
vol.12 「またみんなでご飯に行きましょう^_^」が意味する、女の打算
vol.13 LINEを送る、ベストなタイミングは? 男の本音と食い違う、女の妄想
vol.14 「この一文、男性から貰うと好きになる」彼女が落ちたLINEとは?
vol.15 女が見抜いた、彼氏の浮気。「また連絡するね」の一文が仇となる
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