お絵かき流人のえずろくさんの作品は、このイベントの声掛けされた際に「メイド」というテーマのみを聞いて作り上げたという作品だという。とてもキュートで、元気の良い作品。えずろくさんの作品に出てくる「うみねこ」ちゃんと「からすねこ」ちゃんが、それぞれメイド服を着ている。見習いメイドをイメージされたということで、とにかく元気いっぱいだ。

うみねこちゃんらしく(?)ゲソとハマグリをお出ししているのがツッコミどころ。ハマグリはともかくゲソの飲み物はどんな味がするのだろうか?

和風、という言葉だけでは片づけられない、華やかなメイド服をまとっているのはコスプレイヤーのあきらさん。桜餅をイメージしたキャラクターということで、春の間だけメイドとして仕えてくれる存在なのだという。まさに春の妖精メイドのようだ。カチューシャも、つまみ細工をちりめんで作成し、素敵なアクセントになっている。レースの部分は黒になっており「あんこ」をイメージ。上から下まで、全体で桜餅を表現している。

コスプレ元のキャラクターイラストも。あきらさんご本人のお姿かと思ったら、そこは強く否定されていた。ご本人もとてもかわいらしいお姿である。

今回「メイド展」を主催されたのは帆呂さん。自身もメイド服を着る帆呂さんが今回のイベントを主催されたのは、ひとえに「メイドが好き」の一言に尽きるそうだ。

幼少の頃から「メイド服」の素晴らしさに魅了されていたという。その魅力の第一には、メイド服が持つ「清楚さ」があるそう。帆呂さんが今回作製し、鉄観音さんが着ているメイド服も、白と黒、ロング丈と、まさしく清楚なメイドのイメージを体現している。

しかし、今回主催者として出展者を公募するなかで、メイドが持っている多様性にも驚かされたと言う。ギャラリーを見渡してみても、色やアイテム、露出、表現方法も千差万別である。また女性目線か、男性目線か、セクシャルか否かなどでも作品によって個性が見られる。

メイドという属性が世に浸透し、各地にメイドカフェが出来ている昨今。しかし「メイド」というテーマでくくった作品展示や物販のイベントはほぼ無かった。しかし、実際呼び掛けてみると、先着順で締め切らないといけないくらいの応募があり、メイド展に興味を示す人も多い。

メイドの持つコンテンツパワーは、とても奥深い。このイベントに足を運べばその一端を垣間見ることができるだろう。

(取材:イベニア)

<開催期間>
2017年9月14日(木)〜9月18日(月・祝)の5日間
各日15:00〜22:00(ただし最終日は20:00まで)

<開催場所>
カフェギャラリー幻
(文京区千駄木 2-39-11)

入場無料